増刊号 (2021.1.5)
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JCS News 2021(令和3年) 新年のご挨拶
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新年あけましておめでとうございます。
昨年(2020年)は、COVID-19の感染拡大で生活様式は大きく変化しました。会員の皆様におかれましても、診療、研究、教育の現場は大きな影響を受け、大変な1年であったと思います。昨年は、第84回日本循環器学会学術集会をはじめとして多くの学術集会がリモート開催となり、専門医試験が延期となるなど日本循環器学会の活動も大きな影響を受けました。
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現在も第3波の真っ只中で、医療現場は混乱し、皆様の生活にも大きな負担となっていると思います。
2021年は本会にとって節目の1年となります。2016年には脳卒中学会や関連学会と共同で「脳卒中と循環器病克服5カ年計画」を作成しました。本年度は、5カ年計画の最終年度であり、その成果を総括しつつ、第2次5カ年計画の策定を行っています。また、2018年12月に成立した「脳卒中・循環器病対策基本法」の中に規定された「循環器病対策推進基本計画」が新型コロナウイルスの感染拡大によって作業が大幅に遅れていましたが、昨年10月27日にようやく閣議決定され、今後は都道府県を中心に、予防から医療・福祉の提供体制の充実、研究推進までの幅広い総合的な対策が動き出します。また、今年から心不全療養指導士制度が開始になります。心不全診療は急性期だけでなく、心臓リハビリテーションなどの回復期から慢性期、在宅診療が重要であり、そのチーム医療を担う看護師、薬剤師、理学療法士、作業療法士、管理栄養士、保健師など多職種の人材育成が必要です。今後、心不全療養指導士を目指す人が増え、活躍してくださることを期待しています。
研究面では、COVID-19の感染拡大のため、留学の延期や中止、帰国を余儀なくされた人も多くおられると思います。COVID-19時代において本会は、留学や研究助成の制度を充実し、若手の研究支援や育成に力を注ぎたいと考えています。また、国際化に取り組んできましたが、COVID-19の影響で、第84回、第85回日本循環器学会学術集会時に同時開催が予定されていた、Asian Pacific Society of Cardiology (APSC)やWorld Congress Cardiology (WCC)が延期となりました。しかし、渉外委員会(国際)を中心にアジア諸国との連携を強化し、日本の研究成果を世界に発信していきたいと考えています。
コロナ禍はすぐには収束しないでしょうが、日本循環器学会は、COVID-19時代に対応し、新しい学術集会の開催形式を改革し、新しい時代に向けた活動に積極的に取り組み、人の交流が難しい時代において、多くの循環器の診療や教育、研究に関わる皆様にその情報を発信していきたいと思います。
最後に、2021年が皆様にとりまして、素晴らしい年になりますことを心より祈念申し上げます。
一般社団法人 日本循環器学会 代表理事 平田健一 神戸大学大学院医学研究科循環器内科学教授 神戸大学医学部附属病院長
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