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JCS Newsletter

増刊号 (2025.1.6)  


2025年(令和7年) 新年のご挨拶

 新年あけましておめでとうございます。

 昨年はポストコロナとなり、日常生活が取り戻されたと感じます。一方、新型コロナ禍により、新たな日常生活となっている面もあります。我々は常に変化に対応していかなくてはならないと感じさせられます。日本では少子化、円安と、国力の低下が懸念されます。これとともに、日本の医学会の世界での立ち位置も先行き不透明であります。

 
日本循環器学会 代表理事

 日本の医学における研究力の低下が懸念されています。これまで我が国はEuropean Society of Cardiology(ESC)学術集会においてアジアから最大の演題数を誇っていましたが、2024年は中国に抜かれてしまいました(中国、英国、米国、日本、ドイツの順)。循環器系若手医師の減少が一つの要因と考えられます。医師の働き方改革や新専門医制度の混乱など我々を取り巻く環境は厳しいものがあります。循環器系若手医師の減少は、これまで我が国が誇ってきた急性心筋梗塞の死亡率の低さを脅かすこととなるかもしれません。我々は現実を直視して、これを改善しなければなりません。
 2025年、日本循環器学会は将来に向けて改革を進め、将来を担う若い人材に循環器学の魅力を伝えていきます。若手医師増加対策は、将来構想検討委員会での最重要課題であり、対策を練っていきます。厚労省にも強く訴えていきます(12/25にも陳情してきました)。また、循環器病対策基本法でお世話になった議員の先生方への訴えも行っていきます。道は厳しいと思いますが、声を上げなくては何も変わりません。会員のみなさまの熱いご支援をいただければ幸いです
 ところで、AEDを使用した患者さんのデータを取得するのが有償となっています。これは医療機器業公正取引協議会が、「AED使用時のデータを無償で提供することが便宜、労務その他の役務に該当し、禁止される」と回答したことに拠ります。循環器病対策基本法でお世話になっている議員の先生にご相談したところ、消費者庁が検討を行い、公正取引委員会の同意も得て、利益供与に当たらないとなりました。今後、AED使用時のデータを取得するのが無償となる見込みです。

 日本循環器学会は、会員のみなさま、国民のみなさまのために、循環器医療の向上に全力を尽くしていきます。2025年が皆様にとりまして素晴らしい年になりますことを心より祈念申し上げます。


一般社団法人 日本循環器学会
代表理事 小林 欣夫
千葉大学 大学院医学研究院 循環器内科学 教授


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