JCS Newsletter

 

Vol.25 (2007.12.4)

  • World Circulation News PLUS
  • JCS-ITC 各支部 BLS・ACLS 講習会のご案内
  • 第16回アジア太平洋心臓病学会(APCC2007)にJCSブースを
    出展します!
  • Circulation Journalの掲載料とカラー料金の変更について


循環器専門医の受験資格にAHA-ACLS修了が必須となりました。現在募集しているコースをご案内いたします。

 

JCS2008


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 World Circulation News PLUS(Health Day News 提供)


海外の循環器系ニュースの短報(和訳)をお届けします。(利用規約

アルブミン尿が心血管疾患の独立したリスクファクターに

HealthDay News 11月20日

安定した冠動脈疾患患者でアルブミン尿を呈しているケースでは、たとえそれが正常範囲内でも、心血管原因死および全原因死のリスクを増大させるとする研究結果が、「Circulation: Journal of the American Heart Association」11月19日オンライン版に掲載された。

米ブリガム・アンド・ウィメンズ病院(ボストン)のScott D. Solomon氏らは、長期にわたり安定した冠動脈疾患を有し、また心収縮機能が維持されている患者2,977人のデータを分析した。研究開始時に全員の尿中アルブミン/クレアチニン比(ACR)を測定し、平均34カ月の追跡期間後に1,339人の同比を測定した。

その結果、患者の73%は研究開始時にACRが正常範囲であったにもかかわらず、ACRが高いほど全原因死のリスクが増大していた。また、被験者はACE(アンジオテンシン変換酵素)阻害薬トランドラプリルの無作為化プラセボ対照試験を受けたが、追跡後は対照群よりも治療群でACRが有意に低下していた。

「たとえ常時、ACRが正常範囲内であったとしても、アルブミン尿の減少は良好な予後もたらすことから、臨床医はACRをリスクマーカーとして定期的に測定し、その減少度を治療有効性の指標とすべきである」と著者らは述べている。

この研究はアボット・ラボラトリーズ(Abbott Laboratories)社およびクノール製薬(Knoll Pharmaceuticals)社の資金提供を受けている。

Abstract    Full Text (subscription or payment may be required)

AHA2007レポート:心筋への幹細胞注入試験で有望な結果

HealthDay News 11月8日

ST上昇型心筋梗塞(STEMI)と心不全の治療に、心臓に幹細胞を注入する方法が有望であるとする小規模研究の知見が、オーランドで開催された米国心臓協会年次集会(AHA2007)の「幹細胞に関する特別セッション」で発表された。

フィンランド、オウル大学病院のHeikki Huikuri氏らは、IM-BMC(into muscle-bone marrow cell)無作為化試験において、STEMI治療後に心臓に幹細胞を直接注入した治療群では、明白な有害事象なしに拍動能の改善が認められ、プラセボ群では同様の効果は認められなかったという。

また、米カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)のNabil Dib氏らは、第1相CAuSMIC(Catheter-Based Delivery of Autologous Skeletal Myoblasts for Ischemic Cardiomyopathy)試験の知見を報告した。心臓発作と慢性心不全の病歴を有する患者23人を対象にしたこの試験では、三次元誘導カテーテルを用いて自己骨格筋芽細胞を心臓に送達する手法が安全であり、また心不全治療に有効であることが示された。

一方、英レスター大学のManuel Galinanes氏らが実施したIC(intracoronary injection)/IM-BMC試験の結果は正反対であり、「試験では、収縮期または拡張期の左室容積は、対照群、幹細胞注入群ともに変化がなかった」と同氏は述べた。

IM-BMC試験はボストン・サイエンティフィック(Boston Scientific)社の、CAuSMIC試験はマイトゲン(Mytogen)社の支援を受けている。

More Information: IM-BMC    More Information: CAuSMIC    More Information: IC/IM-BMC

AHA2007レポート: ARBとβ遮断薬に関する新しい臨床試験結果

HealthDay News 11月8日

アンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)カンデサルタンは、心血管イベントの発症リスクを減少させないものの糖尿病リスクを減少させ、一方、β遮断薬のメトプロロールは、周術期の心血管イベント発症リスクを予防するが、死亡および脳卒中リスクを増大させるという研究結果が、オーランドで開催された米国心臓協会年次集会(AHA2007)で発表された。

東京女子医科大学の笠貫宏氏らは、対象患者をアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬を用いないカンデサルタンを基本とする治療群と、非ARBを基本とする標準治療群に無作為に割り付けたHIJ-CREATE(The Heart Institute of Japan Candesartan Randomaized trial for Evaluation in Coronary Artery Disease)試験を実施。その結果、一次エンドポイントの心血管イベント発症おいて両群間に差は認められなかったが、カンデサルタン治療群では標準治療群と比較して、糖尿病リスクの63%減少、腎疾患患者における心血管イベント発症リスクの減少、および有害作用の発現頻度の減少が認められた。

一方、カナダ、マクマスター大学(オンタリオ州ハミルトン)のP.J. Devereaux氏らは、対象患者を周術期および術後30日間、徐放性メトプロロール100mg投与群とプラセボ群に無作為に割り付けたPOISE(Perioperative Ischemic Evaluation: 周術期虚血評価)試験の結果を報告。一次エンドポイントの30日時点での心血管原因死、非致死性心筋梗塞、非致死性心停止では、メトロプロロール群が統計的に有意な成績を示していたが、術後30日間の死亡リスクおよび脳卒中発症リスクを有意に増大させていた。

「我々の研究では、周術期の徐放性メトプロロールの使用が心臓発作を予防するという強力なエビデンスを得たが、同時に死亡と脳卒中のリスクを高めるという懸念すべきエビデンスも示された」とDevereaux氏は述べている。

POISE試験はアストラゼネカ(AstraZeneca)社の支援を受けている。

More Information: HIJ-CREATE    More Information: POISE

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World Circulation News (WEB)
AHA、ACC、WHO、FDA、CDCの循環器領域関連のニュースヘッドラインを学会ホームページでお届けしています。


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 JCS-ITC 各支部 BLS・ACLS 講習会のご案内


現在、下記のコースの受講者を募集中です。

JCS-ITC第2回関東甲信越支部AHA BLSヘルスケアプロバイダーコース(2007/12/15開催)

JCS-ITC第3回関東甲信越支部AHA BLSヘルスケアプロバイダーコース(2007/12/16開催)

JCS-ITC第1回九州支部 AHA BLSヘルスケアプロバイダーコース(2007/12/23開催)

JCS-ITC第6回関東甲信越支部AHA ACLSプロバイダーコース(2008/1/26〜1/27開催)

JCS-ITC 第2回近畿支部AHA ACLSプロバイダーコース(2008/1/26〜1/27開催)

JCS-ITC第3回東海・北陸支部合同AHA ACLSプロバイダーコース(2008/2/2〜2/3開催)

2008年度循環器専門医認定試験受験予定者は優先的に採択いたします。
ご案内・受講申し込みはこちら


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 第16回アジア太平洋心臓病学会(APCC2007)にJCSブースを出展します!


JCS内に事務局を設置しているアジア太平洋心臓病学会の学術集会が台北で開催されます。
JCS展示ブースも出展しておりますので、是非お立ち寄りください。
会員の皆様のご参加をお待ち申し上げます。

名称:第16回アジア太平洋心臓病学会学術集会
会期:2007年12月13日(木)〜16日(日)
会場:台北国際会議場
URL:http://www.apcc2007.org/
循環器専門医単位付与数:2単位


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 Circulation Journalの掲載料とカラー料金の変更について


2008年1月1日(EST)以降に投稿される論文より、掲載料とカラー料金が以下の通り、変更となります。

 

●掲載料

 
 

      0〜2頁まで

      無料

 

      3〜5頁まで

      \10,000

 

      6〜8頁まで

      \20,000

 

      9頁以上

      \50,000

 
 

●カラー料金

 
 

      1頁につき

      \20,000


詳しくはこちらをご覧ください。



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news-m@j-circ.or.jp

発行:(社)日本循環器学会 http://www.j-circ.or.jp/

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