増刊号 (2008.4.11)
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理事長就任ご挨拶
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(社)日本循環器学会の第14代理事長を拝命致しました慶應義塾大学の小川でございます。23,000名を越す会員、10,000名を越す専門医を擁し、9支部、地方会を抱え、なお発展し続ける学会の舵取りを仰せつかり誠に光栄に存じますとともに、大きな責任を感じております。創設以来70年を越す日本循環器学会の歴史と伝統を汚すことのないよう全力を尽くす所存で居りますので、会員諸兄の絶大なご支援をお願いしたいと存じます。
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山口前理事長は学会の国際化と社会へ開かれた学会を目指して様々な施策を実現に移してこられました。特にAsian-Pacific Society of Cardiologyの学会本部を京都の本学会事務局内に設置してその運営を軌道に乗せてこられたことはアジアへの大きな影響力を示すこととなったばかりでなく、本学会への世界の注目を集めることとなりました。学術的には高レベルの実積を挙げていることは衆知の本学会ですが、欧米のみならずアジアへ向けての情報発信の中心となるべくこの施策は是非とも継承して行きたいと考えております。
本年度の新公益法人制度への移行に伴い、本学会でも公益社団法人資格取得のための準備作業が行われています。学会の公益性とは何かが問われ、そのための組織の見直し等も進むことになります。今回から理事選任規定が変更され、東日本、西日本からそれぞれ1名の外科系理事が理事会に加わり学会運営に協力頂くことになりました。外科系会員の参加が増すことでさらに発展が期待されます。また近々検討が始められる予定ですが、現在本学会会員数に占める女性医師の割合は約11.6%ですが、全評議員に占める女性の割合は僅か2%に過ぎません。循環器疾患における性差医療がクローズアップされる中で、今後増加が予想される女性医師の本学会への貢献を推進する施策も必要と思われます。
一方、医療に目を移しますと、診療現場の混乱について小児科や産科ばかりが強調されておりますが、循環器領域においても医師不足から来る過重労働の問題、救急医療現場への影響ばかりでなく、医療不信をあおる風潮が強まることで循環器診療の第一線で診療にあたっている先生方へのストレスも相当なものとなっています。こうした中で、医師の待遇改善、特に地方における医療環境の整備等について学会として強く行政に働きかけて行くべきと考えております。
この2年間の任期中、行き届かない点が多々あるかと存じますが、全力を傾けて努力する所存で居ります。会員の皆様のご支援を是非とも宜しくお願い申し上げます。
日本循環器学会 理事長 小川 聡 (慶應義塾大学医学部内科学教授)
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