Vol.34 (2008.5.13)
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第73回学術集会学会賞の募集を開始しています。多数のご応募お待ちしております。

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Lp-PLA2阻害薬などで冠動脈疾患のバイオマーカーが低下
HealthDay News 4月23日
スタチン薬を服用している冠動脈疾患(CHD)患者において、リボ蛋白関連ホスホリパーゼA2(Lp-PLA2)阻害作用を有するdarapladib(ダラプラディブ)投与により、Lp-PLA2活性とその他の炎症マーカーが低下するとの研究論文が、「Journal of the American College of Cardiology(JACC)」4月29日号に掲載された。これに関連した他の掲載研究論文では、スタチン薬は高コレステロール血症患者の酸化ストレスマーカーに対し多様な効果のあることが示された。
一つ目は米ペンシルバニア大学(フィラデルフィア)のEmile R. Mohler III氏らの研究で、アトルバスタチンを服用している冠動脈疾患患者またはそのリスクを有する患者959人を、無作為にdarapladibの3つの投与量またはプラセボ群に割り付けた。その結果、darapladib投与によりLp-PLA2活性は用量依存的に低下し、高用量投与群ではインターロイキン-6(IL-6)と高感度C反応性蛋白(CRP)も低下した。
二つ目は同じくペンシルバニア大学のBonnie Ky氏らの研究で、無作為に120人の高コレステロール血症患者を、プラバスタチン40mg、アトルバスタチン10mgまたは80mg、プラセボの4群いずれかに割り付けた。その結果、プラバスタチンによりLp-PLA2は有意に低下し、他方アトルバスタチン10mg投与では酸化低比重リボ蛋白(LDL)が有意に低下した。プラバスタチン投与とアトルバスタチン80mg投与では、酸化リン脂質/アポリポ蛋白B-100粒子の比率が有意に増加していた。
ドイツ、ウルム大学医療センターのWolfgang Koenig氏は「炎症は動脈硬化とその臨床的発現、合併症において重要な役割を果たしていることから、Lp-PLA2の阻害は、残存する心血管リスクに対処するための適した治療戦略として有望かもしれない」と論説内で述べている。
前者の研究はGlaxoSmithKline社からの協力を得ており、後者の研究ではBristol-Myers Squibb社からの助成金を受けている。論説の著者はGlaxoSmithKline社との関係がある。
Mohler Abstract
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Ky Abstract
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Editorial
GPK5多型は心不全死に対して保護効果もたらす
HealthDay News 4月23日
GPK(G蛋白共役受容体キナーゼ)5遺伝子多型は、アドレナリンβ受容体シグナル伝達を低下させる、一種の遺伝的なβ受容体遮断薬類似効果を持ち、黒人の心不全患者における早期死亡に対して防止効果があるとの研究論文が、「Nature Medicine」4月20日号に掲載された。
米シンシンナティ大学(オハイオ州)のStephen B. Liggett氏らは、アミノ酸がグルタミンからロイシンに置換したGPK5遺伝子変異に関する研究について報告。GPKはβ受容体の反応性低下を起こし、長期的なβ受容体活性の調節機能のある可能性を指摘している。
この研究から得られた知見として、①GPK5 -Leu41変異対立遺伝子は黒人では多い、②マウスではGPK-Leu41多型は、薬理学的なβ受容体遮断に類似した効果があり、カテコラミンの心毒性を改善、左室リモデリングと心筋障害に対する保護効果を有する、③黒人心不全患者375人の前向き研究では、GPK-Leu41多型は死亡および心臓移植に対して防止効果を有する点が挙げられている。
著者らは「米国の黒人においてはGPK-Leu41多型の頻度は40%に上り、これらの例では心不全での遺伝的な保護効果があり、そのため集団として黒人が解析されると、本遺伝子多型が稀な欧州人種と比較して逆説的にβ遮断薬の反応性が不良になると考えられる。我々の成績からは、臨床試験においては遺伝的プロファイリングの活用により、各患者の遺伝的背景に合わせた個別的治療により恩恵が受けられるよう、当該薬物治療の有効な特定集団を考慮することが推奨される」と結論している。
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頸動脈狭窄の手術高リスク患者では治療法による差なし
HealthDay News 4月9日
頸動脈狭窄を有する高リスク患者において、塞栓防止デバイス併用の頸動脈ステント留置術と頸動脈内膜剥離術による3年間の転帰(治療成績)は同様であったとの研究論文が、「New England Journal of Medicine」4月10日号に掲載された。
米ミシガン大学(アナーバー)のHitinder S. Gurm氏らは、50%以上の狭窄率を有する症候性頸動脈狭窄、または80%以上の無症候性狭窄を有する手術高リスク患者334人において、塞栓防止デバイス併用の頸動脈ステント留置術と頸動脈内膜剥離術を比較したSAPPHIRE試験の長期成績を報告。
追跡の3年目での、事前に定めていた二次エンドポイント、すなわち①処置後30日以内の死亡、脳卒中、心筋梗塞、②処置後1カ月以後の死亡または頸動脈狭窄と同側の脳卒中とする複合エンドポイントの発生率は、塞栓保護デバイス併用ステント術群24.6%、内膜剥離術群26.9%で、両群間に有意差は認められなかった。
著者らは「我々の成績は手術高リスク患者に限定したものであり、低リスクまたは中等度リスク患者の頸動脈狭窄の治療転帰に関しては当てはまらない可能性がある」と注意を喚起している。
本研究はCordis社からの資金提供を受けている。Gurm氏は頸動脈ステントに関連した特許上の発案者であり、2番目に名前が挙げられている共著者は本臨床試験で用いられた塞栓保護デバイスの発案者である。また共著者の数人は製薬会社や医療機器化会社のコンサルタントになっている。
Abstract
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