JCS Newsletter

 

Vol.35 (2008.5.27)

  • World Circulation News PLUS

  • 「第4回循環器専門医を志す研修医のための
    卒後セミナー」のご案内

  • APCC2009演題募集のご案内


循環器専門医を志す研修医のための卒後セミナーを今年も開催します。

 

JCS2009


◆JCS2009〜第73回日本循環器学会総会・学術集会 公式ホームページはこちら◆


 

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 World Circulation News PLUS(Health Day News 提供)


海外の循環器系ニュースの短報(和訳)をお届けします。(利用規約

多民族対象の肥満研究で心血管リスクを検討

HealthDay News 5月12日

肥満は多くの人種および民族において非常に頻度が高く、冠動脈石灰化、頸動脈内膜肥厚などのサブクリニカルな血管疾患との関連があるとの研究論文が、「Archives of Internal Medicine」5月12日号に掲載された。

米ウェイクフォレスト大学医学部(ノースカロライナ州)のGregory L. Burke氏らは、ベースライン(研究開始時)で明らかな心血管疾患が認められなかった年齢45〜85歳の6,814人を対象とした「多民族動脈硬化スタディ(Multi-Ethnic Study of Atherosclerosis)」のデータを分析し、従来からいわれている心血管危険因子(リスクファクター)およびサブクリニカルな血管疾患マーカーに与える肥満の影響を検討した。

その結果、黒人およびヒスパニックでは高頻度に過体重(overweight)または肥満(obese)がみられ(それぞれ65〜85%、30〜50%)、中国系アメリカ人ではこれらの頻度は低かった(それぞれ33%、5%)。肥満は、降圧薬および糖尿病治療薬の使用が多いにもかかわらず、より高頻度の高血圧および糖尿病と関連していた。さらに、正常体重者と比較して肥満者では冠動脈石灰化、内頸動脈内膜肥厚、80パーセンタイル以上の左室心筋重量増加のリスクが高く、これらの関連性は従来の心血管危険因子で調整しても認められた。

著者らは「我々の知見は、健康的な行動様式の促進を援助し、健康的な体重を維持する上での環境的障壁を取り除くべく、さらなる努力の必要性を支持するものである」と結論している。

Abstract    Full Text (subscription or payment may be required)

頸動脈雑音の存在は心筋梗塞のリスクを倍増

HealthDay News 5月9日

頸動脈雑音(ブリュイ)の存在は、心筋梗塞または心血管疾患死亡のリスクが上昇している患者を推定する上で有用であるとの研究論文が、「Lancet」5月10日号に掲載された。

米ウォルター・リード陸軍医療センター(ワシントンD.C.)のChristopher A. Pickett氏らは、心筋梗塞または心血管疾患死亡の発生率を報告している研究のメタ分析を行い、心筋梗塞および心血管疾患死亡のリスク予測をする上において、頸動脈雑音の予知因子としての意義について検討した。

その結果、22の関連研究があり、総対象患者数は17,295人、対象標本中央値は272人、追跡期間4年であった。心筋梗塞の発生率は、頸動脈雑音がない場合は1.86/100人年なのに対し、頸動脈雑音がある場合には3.69/100人年となっていた。頸動脈雑音がある場合とない場合を直接比較していた4つの研究では、頸動脈雑音がある患者ではそれがない患者に比し、心筋梗塞および心血管疾患死亡のリスクが2倍以上になっていた。

著者らは「我々の分析では、頸動脈雑音の存在は冠動脈疾患リスクの存在と同義であり、頸動脈雑音が検出された場合の心イベント発生率は年間3.7%(10年間で37%)であった」と述べている。さらに「それ故に、頸動脈雑音が単独に存在していたとしても冠動脈性心疾患が存在しているとみなし、糖尿病や末梢動脈疾患と同様な、心疾患危険因子に対する積極的な是正介入の必要がある」と述べている。

Abstract    Full Text (subscription or payment may be required)    Editorial

血圧高値は数百万人の早期死亡の原因に

HealthDay News 5月2日

毎年、全世界で高血圧症とは見なされない程度の血圧高値に起因する早期死亡が7,600万人に上り、脳卒中および虚血性心疾患の全発症数の半分はこの血圧高値に起因するとの研究報告が、「Lancet」5月3日号に掲載された。

ニュージーランド、オークランド大学のCarlene M.M. Lawes氏らは、年齢(30歳以上)、性別、世界銀行(World Bank)地域によって群分けした集団について2001年のデータを分析。収縮期血圧115mgHg以上と関連する全世界における死亡数、障害調整生存年数(disability-adjusted life years)を算定した。

その結果、血圧高値と関連した早期死亡は、世界における全死亡の13.5%を占めていた。血圧高値は、9,200万年の障害調整生存年数(全体の6%)の原因となり、低所得および中所得階層国の疾病負担の80%を占め、過半数は45〜69歳の年齢層に発生していた。また、血圧高値は脳卒中の54%、虚血性心疾患の47%の原因になっていた。高血圧症は全疾病負担の約半数の要因となっており、より軽度の血圧高値が残りの部分の要因になっていた。

著者らは「高血圧症の個人に限定した予防・治療戦略では多くの血圧関連疾患を見落としてしまう。最適な治療の組み合わせを決めるには、詳細な費用効用分析(cost-utility analysis)が必要であり、社会的便益(benefit)はこれら介入(治療)費用と血圧高値に対する未治療による対価に依存している」と述べている。

共著者の一人は、降圧インプラント開発を行っているIusero社の株を少数保有し、降圧薬領域の企業から助成金、顧問料を受領している。

Abstract    Full Text (subscription or payment may be required)

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World Circulation News (WEB)
AHA、ACC、WHO、FDA、CDCの循環器領域関連のニュースヘッドラインを学会ホームページでお届けしています。


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 「第4回循環器専門医を志す研修医のための卒後セミナー」のご案内


恒例となりました本セミナーを今夏も開催いたします。レクチャーではアナライザーを導入して聴衆参加型とし、チューターを交えた症例のグループ討論も盛り込みました。貴院で従事される研修医の先生方へのご案内をよろしくお願いいたします。

第4回循環器専門医を志す研修医のための卒後セミナー
(主催:日本循環器学会 教育研修委員会)
日時:2008年7月6日(日) 10:00〜16:35
会場:大阪コロナホテル(新大阪駅から徒歩200m)

→ご案内・受講申込みはこちら


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 APCC2009演題募集のご案内


Asian Pacific Congress of Cardiology 2009(2009/5/20-23, Kyoto, Japan)では、現在演題を受付中です。
こちらからご応募ください。

※演題締切:12月18日



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発行:(社)日本循環器学会 http://www.j-circ.or.jp/

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