JCS Newsletter

 

Vol.37 (2008.6.24)

  • World Circulation News PLUS

  • Circulation Journal 2007年 Impact Factor 発表

  • 「勤務医師賠償責任保険」の更新ならびに新規加入
    のご案内


「勤務医師賠償責任保険」の更新ならびに新規加入の締切は2008年7月31日です。

 

JCS2009


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 World Circulation News PLUS(Health Day News 提供)


海外の循環器系ニュースの短報(和訳)をお届けします。(利用規約

高リスク糖尿病患者で強化治療により死亡率が上昇−ACCORD study

HealthDay News 6月9日

心臓発作および脳卒中を合併する高リスクの2型糖尿病患者において、血糖値管理を厳格に行う強化治療は、3.5年にわたる追跡期間中に死亡リスクを増加させ、さらに主要な心血管イベントの有意な低減を示さなかったとする研究結果が、米サンフランシスコで開催された第68回米国糖尿病協会(ADA)年次学術集会で発表された。同研究結果は、「New England Journal of Medicine」6月12日号にも掲載された。

ACCORD (Action to Control Cardiovascular Risk in Diabetes)studyを行った研究グループの米ウェイクフォレスト大学医学部(ノースカロライナ州)のRobert P. Byington氏らは、高リスク患者10,251人(35%に心血管イベントの既往)を無作為に標準的血糖管理治療群または強化血糖管理治療群に割り付けた。

1年後、強化治療群ではグリコヘモグロビン(HbA1c)の中央値は標準治療群よりも低くなっていた(各群6.4%、7.5%)。追跡期間中、強化治療群と標準治療群では、近似した数の非致死的心筋梗塞、非致死的脳卒中、あるいは心血管疾患に起因する死亡がみられた(各群352件、371件)。しかし、死因を問わない全死因による全死亡数は強化治療群が標準治療群よりも高く(各群257件、203件でハザード比1.22)、平均追跡期間3.5年の時点で強化治療の中止に至った。

同誌に掲載された論説の著者は「ACCORD studyでは、心血管イベントの既往がないか、ベースライン(追跡開始時)のHbA1c値が8%以下の患者では、高リスク群の患者に比して致死的および非致死的心血管イベントは有意に少なかった。これらの知見は、少なくともこれらサブグループにおいて、強化治療は有益であることを示唆している。HbA1cの目標値を7%未満にすることが、2型糖尿病の大部分の患者や心血管疾患の低リスク群の患者にとって有益であるか否かは、今後の研究課題である」と述べている。

Abstract    Full Text    Editorial    Editorial    More Information

aliskirenは糖尿病腎症に対する保護作用有する

HealthDay News 6月4日

腎症および高血圧を合併する2型糖尿病患者では、ロサルタンおよび新規に米国食品医薬品局(FDA)に認可された経口レニン阻害薬aliskiren(アリスキレン)との併用療法により、有意に尿中アルブミン排泄量が低下したとの研究論文が、「New England Journal of Medicine」6月5日号に掲載された。

デンマーク、Rigshospitalet(The Kingdom's Hospital:コペンハーゲン大学附属病院)のHans-Henrik Parving氏らは、腎症および高血圧を有する2型糖尿病患者599人を、ロサルタン+aliskiren併用療法群、またはロサルタン+プラセボ投与群(対照群)のいずれかに無作為に割り付けた。本研究は多国間無作為化二重盲検比較試験であり、アルブミン/クレアチニン比でアルブミン尿を測定し、6カ月目のアルブミン尿を低下させることを目的に行われた。

その結果、aliskiren投与を受けた患者では、プラセボ投与を受けた患者に比して平均アルブミン/クレアチニン比は20%低下していた。また、50%のアルブミン排泄低下は、aliskiren投与群ではプラセボ投与群に比して2倍の頻度で認められた。aliskiren投与群では、プラセボ投与群に比してアルブミン排泄量の低下による腎機能改善の認められることが、論文で指摘されている。

著者らは「aliskirenは最大限に推奨される腎保護的治療および至適降圧治療を受けている2型糖尿病患者において、降圧作用効果とは独立した腎保護作用を有すると考えられる」と結論している。

本研究は、ノバルティス社からの資金提供を受けており、また、著者の数名は同社との財務関係を申告している。

Abstract    Full Text (subscription or payment may be required)    Editorial

遺伝的なHDLコレステロール低下は虚血性心疾患のリスク増大をもたらせない

HealthDay News 6月3日

HDLコレステロール低値は虚血性心疾患の危険因子(リスクファクター)として知られているが、コレステロール転送系の遺伝子変異に起因する遺伝性の低HDL血症では心疾患のリスク増大は生じないとの研究論文が、米国医師会誌「JAMA」6月4日号に掲載された。

デンマーク、コペンハーゲン大学のRuth Frikke-Schmidt氏らは、ATP結合カセットトランスポータA1(ABCA1)遺伝子について、ヘテロ接合性の4つの機能喪失性変異(loss-of-function mutation)の存在と、血漿HDLコレステロール低下に伴う生涯での虚血性心疾患(CHD)のリスク増大との関連性を検討した。デンマークで実施された3つの研究データ(参加者合計41,961人)を分析した結果、ヘテロ接合性保有者は109人、虚血性心疾患発症者は6,666人であった。

ABCA1の4つの異なる遺伝子変異について、ヘテロ接合性を有する人では変異のない人に比して平均HDL値が17mg/dl低くなっていた(それぞれ41mg/dl、58mg/dl)。前向き調査において、虚血性心疾患のリスクはHDL低下に伴い増大していたが、個々の研究および蓄積データ全体の分析いずれにおいても、ヘテロ接合性の遺伝子変異の存在と虚血性心疾患のリスク増大との関連性は認められなかった。

著者らは「ABCA1のヘテロ接合性機能喪失性変異による低HDL血症は、虚血性心疾患のリスク増大とは関連しない」と結論している。

著者らは、数社の製薬企業から顧問料や講演料を受領していることを申告している。

Abstract    Full Text (subscription or payment may be required)

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World Circulation News (WEB)
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 Circulation Journal 2007年 Impact Factor 発表


Circulation Journal 2007年のImpact Factorが「2.373」と発表になりました。 昨年の2.135より更に上昇しました。

→ Impact Factorの推移はこちら



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 「勤務医師賠償責任保険」の更新ならびに新規加入のご案内


<団体契約「勤務医師賠償責任保険」の募集が始まります(〜7月31日まで)。
 期間外のお受け付けはできません。ご注意ください。
 詳細・お申し込み手続は2008年6月初旬にご送付いたしました書類をご確認ください。>


会員の皆様には団体契約による「勤務医師賠償責任保険」に多数ご加入いただいております。
団体契約(保険料割引適用)の更新・新規加入締切は2008年7月31日です。
(保険始期は2008年8月1日)
締切日までにお手続き忘れのないよう、くれぐれもご注意ください。


→ 「勤務医師賠償責任保険」ご案内はこちら


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TEL: 03(3369)8811     FAX: 03(3369)3120
E-mail: med.lia-ins@kaito.co.jp

 

 


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