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Vol.52 (2009.2.24)

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  • 学術集会 新企画:「My Abstracts」プリントセンターのご案内

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 World Circulation News PLUS(Health Day News 提供)


海外の循環器系ニュースの短報(和訳)をお届けします。(利用規約

動脈壁硬度は降圧薬の効果を予測する

HealthDay News 1月29日

収縮期血圧コントロールを予測する。

高血圧で動脈壁硬度の高い患者では、降圧薬に対する反応性が不良になりやすいとの研究論文が、「Journal of the American College of Cardiology」2月3日号に掲載された。

ギリシャ、アテネ大学のAthanase Protogerou博士らは、高血圧を有し無作為にアテノロールまたはペリンドプリル/インダパミド合剤投与群に割り付けられた患者375人において、動脈壁硬度の測定指標である頸動脈-大腿動脈脈波伝播速度(PWV)および血圧を測定した。

12カ月後、ベースラインのPWVが三分位(3 tertiles)の最上位に属する患者群では、治療薬に対する血圧反応性が最も悪く、降圧薬の増量を必要とした。ベースラインのPWVは、収縮期血圧コントロールの有意な予測因子であったが、拡張期血圧コントロールの有意な予測因子ではなかった。収縮期血圧コントロールに対する脈波伝播速度の予測的価値は、年齢、性差、平均血圧値、および心血管リスクファクターとは独立していた。

英Leicester大学医学部のBryan Williams氏は論説において「これらの重要な知見は、大動脈硬度は治療抵抗性高血圧の独立した予測因子であり、大動脈およびその加齢変性が治療抵抗性高血圧の病態の中心になっていることを示唆するものである」と述べている。

Abstract    Full Text (subscription or payment may be required)    Editorial   

急性冠症候群(ACS)では血糖コントロールが重要

HealthDay News 1月28日

強力な血糖コントロールは高血糖を有するACS患者の死亡率を低下させる。

心臓病専門医は、ACS患者の入院時高血糖と死亡率増大の関連について認識すべきであるとの記事が、「Journal of the American College of Cardiology」2月3日号の血糖関連の補遺版に掲載された。

英Warwick大学(コベントリー)Antonio Ceriello氏らは、ACS時の高血糖と死亡率との関連が以前から認められていること、15件の研究を対象としたメタアナリシス(2000年)では、血糖値が110〜144mg/dLの急性心筋梗塞患者では死亡率が3.9倍高いことが判明していること、インスリン抵抗性が、肥満や血管内皮機能不全を含め、多くのACSにおける予後不良の心血管リスクファクターと関連していること、などを記述している。

著者らは、ACSが疑われる患者では初期検査項目に血糖値評価を入れる、集中治療室入室後のACS患者における綿密な血糖値モニタリング、血糖値が180mg/dLよりも高値の場合には強力な血糖コントロールを考慮する、さらに集中治療室患者の血糖コントロールにはインスリンを静注する、などの米国心臓協会(AHA)の勧告を引用している。

著者らは「院内での血糖コントロール強化により、重症患者の死亡率は低下する。臨床試験において、血糖コントロール強化は心血管リスクを低下させ、腎疾患リスクを明確に低下させることが示唆されている。一定範囲内に血糖値を低下維持させ、低血糖リスクを最小限に抑える標準化プロトコルが必要である」と結論している。

共著者の一人はSanofi-Aventisサノフィ・アベンティス社との財務関係を明らかにしている。

Abstract    Full Text (subscription or payment may be required)   

迅速な対応が心停止後の生存率改善をもたらす

HealthDay News 1月28日

救急医療サービスの変化は心停止後の予後の改善につながる。

救命の連鎖(chain of survival)の改善が、近年、日本の一部地域における院外心停止後の生存を向上させたとの研究論文が、「Circulation: Journal of the American Heart Association」オンライン版1月26日号に掲載された。

京都大学保健管理センターの石見拓氏らは、1998〜2006年に大阪府においてbystander(居合わせた人)に目撃され、心疾患が原因と推定された心停止8,782例のデータを分析した。この期間中に、救急隊員のオンラインによる医師の指示なしでの電気的除細動の施行が認められ、一部の隊員は気管内挿管およびアドレナリン投与ができるようになった。また、心肺蘇生法(CPR)の一般市民に対する訓練も普及した。

研究対象期間中に、障害発生(collapse)から119番通報までに要した時間の中央値は4分から2分に、最初のCPR施行までの時間は9分から7分に、さらに最初の電気ショックまでの時間は19分から9分にそれぞれ短縮していた。院外心停止目撃例においては、より早期のCPRおよび気管内挿管施行は神経学的転帰の良好さと関連していた。CPR、気管内挿管施行が1分早くなる毎に転帰のオッズ比は、それぞれ0.89、0.96となった。

著者らは「研究期間中の大阪における生存率向上は、救命の連鎖のうち主に最初の3つの改善に起因するものである。本研究からは、早期の積極的な救命心臓ケア(advanced cardiac care)の有益性が示唆されるが、本研究のデータは院外心停止後の生存率向上に、早期のCPRおよび電気的除細動施行が非常にであることを確認するものである」と述べている。

Abstract    Full Text (subscription or payment may be required)   

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World Circulation News (WEB)
AHA、ACC、WHO、FDA、CDCの循環器領域関連のニュースヘッドラインを学会ホームページでお届けしています。


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  学会誌CJ送本不要申告の受付始まる


CJ送本不要申告書を受付中です。お手続きの詳細は、2/25発送の会告及びHPにてご確認願います。


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  学術集会 新企画:「My Abstracts」プリントセンターのご案内


第73回日本循環器学会学術集会の新企画として、会期中「My Abstracts」プリントセンター(大阪国際会議場5F)を設置いたします。抄録集(コメディカルセッション抄録集除く)の中から希望するセッションの抄録内容だけを編集、会場でプリントし、その場で軽量な冊子として提供(無料)いたします。当日の受付混雑を回避するため、2月23日(月)より事前登録を行っています。お手元のPCからWeb上でご登録いただき、学術集会会期中にお渡しします。

・事前登録期間:2009年2月23日(月)〜3月15日(日)24:00

→My abstracts事前登録はこちら


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  禁煙推進市民公開講座のご案内


第73回学術集会会期中の3月20日(金・祝日) 15:00〜17:00に「第7回禁煙推進のための市民公開講座」を開催いたします。
タレント・エッセイストとしてご活躍の桐島ノエルさんのご講演や、禁煙体操のご紹介などを通じて「楽しい禁煙」をご提案します。
参加をお申込みいただいた方に招待状をお送りしますので、患者様や周囲の方々にもご案内ください。

→禁煙市民講座の参加申込みはこちら


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