Vol.64 (2009.8.4)
- 第37回循環器教育セッションDVD発売開始
- World Circulation News PLUS
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第37回循環器教育セッションの収録DVD発売開始しました。

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◆JCS2010〜第74回日本循環器学会総会・学術集会 公式ホームページはこちら◆
第73回日本循環器学会学術集会(2009年3月20日-23日大阪、堀正二会長)にて開催されました第37回循環器教育セッションの収録DVDが発売開始されました。4巻セットを購入・視聴された循環器専門医には研修単位3単位が加算されます。
DVD4枚セット価格21,750円(税込) 日循会員特別価格12,600円(税込)
Vol.1 ビデオライブで見るリスクとベネフィットを考えた治療戦略(1)
Vol.2 ビデオライブで見るリスクとベネフィットを考えた治療戦略(2)
Vol.3 JSH-2009による高血圧の管理と心血管病
Vol.4 循環器疾患の抗凝固・抗血小板療法
→購入申し込み等詳細はこちら
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World Circulation News PLUS(Health Day News 提供) |
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β遮断薬の併用で心筋梗塞後の心不全による死亡率を改善
HealthDay News 7月17日
β遮断薬とアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)との併用療法は、心筋梗塞後に心不全を有する患者群において生存率を改善する効果があり、予後に悪影響を与える相互作用は認められなかったとの研究論文が、「American Journal of Cardiology」7月15日号に掲載された。
米デューク応用医学研究所(ノースカロライナ州ダーラム)のRobert M. Califf氏らは、心不全または左室収縮機能障害を有する心筋梗塞患者14,703人を対象としARBバルサルタン、ACE阻害薬カプトプリルのいずれかまたは両剤およびβ遮断薬を無作為に投与した。β遮断薬に関しては、入院および退院時投与、入院時のみの投与、退院時のみの投与、非投与のケースにおける患者の転帰を比較した。
その結果、無作為化前と退院時の両方でβ遮断薬治療を受けた群では3年目の死亡率が17.7%であったのに対し、無作為化前のみの治療群では30.7%、退院時のみの治療群では25.9%であった。非β遮断薬治療群で死亡率が最も高かった(35.1%)。β遮断薬とバルサルタン、あるいはバルサルタン+カプトプリル併用との間に相互作用はみられなかった。
著者らは「この研究成績は、β遮断薬が心筋梗塞後に心不全または左室機能障害を来した患者群において、死亡および非致死性心血管イベントを低減させることをより明確に示している。結論としては、アンジオテンシンII受容体拮抗薬のバルサルタンとβ遮断薬の間に有害な相互作用、あるいはバルサルタン、カプトプリル、β遮断薬の併用による悪影響に関するエビデンスは確認されなかった」と述べている。
Abstract
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急性冠症候群において強化スタチン療法が有益
HealthDay News 7月18日
急性冠症候群(ACS)患者において強化スタチン療法は、冠動脈硬化の有意な退縮と関連するとの研究論文が、「Journal of the American College of Cardiology」7月21日号に掲載された。
山口大学大学院医学系研究科(宇部)の廣高史氏らは、急性冠症候群患者307人を無作為にピタバスタチン4mg/日またはアトルバスタチン20mg/日投与群に割り付けた。
その結果、どちらの介入方法でも、冠動脈プラーク量の平均変化率は有意に低下し、血管のリモデリングも抑制された。
著者らは「したがってこの研究成績は、急性冠症候群発症後のスタチン薬投与は動脈硬化進行過程を回復方向に向かわせ、それにより臨床転帰を改善する可能性がある」と結論している。
本研究は、製薬会社の興和からの資金提供を受けており、著者数人は興和および他の製薬企業との財務関係を申告している。
Abstract
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内鏡視下グラフト採取では冠動脈バイパス手術の臨床転帰が悪化
HealthDay News 7月15日
冠動脈バイパス手術の施行患者において、内視鏡下のグラフト採取では、従来型切開法(直視下採取)に比して死亡率を含めた臨床転帰が有意に悪化するとの研究論文が、「New England Journal of Medicine」7月16日号に掲載された。
米デューク大学医療センター(ノースカロライナ州ダーラム)のRenato D. Lopes氏らは、内鏡視下採取を受けた1,753人と直視下採取を受けた1,247人について検討した。
12〜18カ月後、内鏡視下採取を施行した患者群では静脈グラフト不全の発生率が高かった(46.7% vs.38%)。また3年後、内鏡視下採取施行患者では、死亡、心筋梗塞および血行再建術再施行複合率(20% vs.17.4%)、死亡および心筋梗塞複合率(9.3% vs.7.6%)、死亡率(7.4% vs.5.8%)が高かった。
「これらの知見の背景にある機序の解明にはさらなる研究を要し、内鏡視下採取の長期的な血管造影および臨床上の転帰に与える影響を検討する無作為化臨床試験が必要である。さらなるデータが得られるまでは、内鏡視下採取に伴う転帰悪化のリスク増大と既知の短期的利益とを天秤にかけて判断しなければならない」と結論している。
本研究のベースになっているPREVENT IV試験は、Corgentech社(現Anesiva社)の資金提供を受けている。共著者1人はMAQUETとの財務関係を申告している。
Abstract
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