JCS Newsletter

 

Vol.72 (2009.10.27)

  • Circulation Journalのカラー化に伴うカラー掲載料金の無料化

  • Circulation Journalの新セクション

  • World Circulation News PLUS


Circulation Journalでは10月15日より、Supplementary filesの受付を開始致します。

 

JCS2010


◆JCS2010〜第74回日本循環器学会総会・学術集会 公式ホームページはこちら◆


 

  [PR記事]  

      Carenet
 

四大誌 完全日本語要約配信!
        旬読!ジャーナル四天王


「JAMA」「NEJM」「Lancet」「BMJ」が完全日本語要約で
先生のお手元に定期的に届きます(登録・利用無料)

ご登録はこちらから(提供)ケアネット・ドットコム

 

 


1

  Circulation Journalのカラー(Figures)化に伴うカラー掲載料金の無料化


Circulation Journalでは、掲載論文の学術的価値の向上を目的として、来年の1月号(Vol. 74 , No.1 )から本文レイアウトを一新し、全頁カラー化に移行します。これに伴い、これまでのカラーFigures掲載料金は全て無料となります。見やすいカラーFiguresを用いたご投稿をお待ちしております。


2

  Circulation Journalの新セクション


Circulation Journalでは、画像診断技術の進歩に対応するべく、新たに「Images in Cardiovascular Medicine」のセクションを設けることになりました。詳しくはInstructions to Authorsをご参照下さい。学術的インパクトの高い画像論文のご投稿をお待ちしております。


3

 World Circulation News PLUS(Health Day News 提供)


海外の循環器系ニュースの短報(和訳)をお届けします。(利用規約

心臓リハビリテーションは利用頻度は低いが有益

HealthDay News 10月9日

心疾患患者の回復と機能改善をもたらす医療管理下プログラムである心臓リハビリテーションは、しばしば包括的心臓ケアの重要な構成要素とはみなされず、利用頻度も少ないが、レビュー研究において明確な有益性が示されたことが、「Heart」オンライン版に10月8日掲載された。

英レスター大学のDavid R. Thompson氏、およびカナダ、アルバータ大学(エドモントン)のAlex M. Clark氏らは、心臓リハビリテーションを受けた患者では罹病率および死亡率の有意な低下、健康関連QOL、運動耐容能、症状、血液脂質プロファイル、血圧、心理的健康度、ストレスの改善が認められたとの数多くの報告に注目した。

しかし、明確な有益性が認められるにもかかわらず、米国、カナダ、欧州および英国では、心臓リハビリテーションが有益とみられる患者の20〜50%にしか施行されていなかった。さらに本総説では、心臓リハビリテーションは、心疾患リスクレベル、患者紹介の理由、患者背景に依存した費用対効果がみられることが示された。現行のプログラムは、病院をベースとしたものになりがちであるが、同氏らは地域および家庭をベースとしたプログラムの必要性を示唆している。

Thompson、Clarkの両氏は「心臓リハビリテーションはその有益性にもかかわらず、十分に活用されていない。サービスの利用方法の改善が、心臓リハビリテーションの将来にとって極めて重要であるが、その一方で、資金不足および柔軟性を欠くプログラムによる制約が残存する」と結論している。

Abstract    Full Text (subscription or payment may be required)   

心臓再同期療法は心不全の進行を遅延させる

HealthDay News 10月2日

心臓再同期療法(CRT)は、無症候性および軽度症候性の左室機能不全患者において、左室機能とサイズだけでなく臨床転帰を改善するとの研究が、「Journal of the American College of Cardiology」オンライン版に9月30日掲載された。

フランス、レンヌ大学中央病院Centre Hospitalier UniversitaireのClaude Daubert氏らは、CRTペースメーカーまたは除細動器の埋め込みを受け、左室駆出分画40%以下、QRS幅120msec以上の患者262人を、無作為に24カ月間にわたるCRT作動群と対照治療群に割り付けた。

その結果、CRT作動群では対照群に比して心不全の悪化が有意に少なかった(19%vs.34%)。左室収縮末期容積係数もまた、CRT作動群では対照群に比して有意に低下していた。加えて、CRT作動は心不全による初回入院、または死亡までの期間を有意に延期させた(ハザード比0.38)。

カナダ、カルガリー大学のDerek V. Exner氏は論説で「心不全進行の遅延手段としてのCRTのエビデンスが増えている状況下では、現行のガイドラインの範囲を超えた推奨をしたくなる。しかし、現段階で無症候性の左室機能不全例、あるいは軽度症候性の心不全例に対し、CRTをルーチンの治療手段として推奨するには時期尚早である」と述べている。

本研究は、メドトロニック社の援助を受けている。著者数人と論説著者は医療デバイス企業との財務関係、顧問関係を明らかにしている。

Abstract    Full Text    Editorial (subscription or payment may be required)   

心不全の診断において近い将来、心臓MRIがゴールドスタンダードに

HealthDay News 9月30日

心臓MRI検査(CMR)は、心不全患者において心臓の構造、機能、心筋バイアビリティを評価する上で、新規の「ゴールドスタンダード画像診断法」であるとの論文が、「Journal of the American College of Cardiology」10月6日号に掲載された。

英ジョン・ラドクリフ病院(オックスフォード)のTheodoros D. Karamitsos氏らは、心不全および関連病態の疾患重症度の層別化におけるCMRの現況をレビューした。CMRは任意断面の描出能を有し、心臓内外の解剖学的評価において柔軟に対応しうる。最近のガドリニウム造影剤を用いたCMRでは、CMRの役割がさらに拡大した。他の利点としては、CMRでは放射線を用いておらず、明らかな副作用が認められていないことである。

CMRの長所の一つは、心不全の病因評価能力であり、病因を標的とした治療戦略を可能にしている点である。CMRは左右心室の全体的機能や拡張能の評価が可能であり、心筋梗塞時の急性および慢性傷害と合併症の鑑別、さらに心不全の基礎をなす各種心筋症の識別も可能である。

著者らは「心不全患者の評価におけるCMRの応用は、今後数年間に大幅に拡大すると予想される。最終的には、ほとんどの心不全患者は診断に際してCMRを受けることとなり、管理やリスク層別化に役立つようになるものと予測される」と述べている。

Abstract    Full Text (subscription or payment may be required)   

Copyright © 2009 ScoutNews, LLC. All rights reserved.


JCS Newsletterのバックナンバーをこちらのページでご覧いただけます。

ご意見・ご感想、配信先の変更・中止等は下記のアドレスまでご連絡ください
news-m@j-circ.or.jp

発行:(社)日本循環器学会 http://www.j-circ.or.jp/

本メールに記載された記事を、許可なく転載することを禁じます。
Copyright © The Japanese Circulation Society. All rights reserved.