JCS Newsletter

 

Vol.79 (2010.1.26)

  • 第21回循環器専門医資格認定審査申請書類のお知らせ

  • CJ Award 2009 受賞者決定

  • World Circulation News PLUS


第21回循環器専門医資格認定審査申請書類をホームページにアップしました。

 

JCS2010


◆JCS2010〜第74回日本循環器学会総会・学術集会 公式ホームページはこちら◆



 

  [PR記事]  

      Carenet
 

四大誌 完全日本語要約配信!
        旬読!ジャーナル四天王


「JAMA」「NEJM」「Lancet」「BMJ」が完全日本語要約で
先生のお手元に定期的に届きます(登録・利用無料)

ご登録はこちらから(提供)ケアネット・ドットコム

 

 


1

  第21回循環器専門医資格認定審査申請書類のお知らせ


第21回(2010年度)循環器専門医資格認定審査申請書類一式をホームページにアップしました。

→受験資格詳細・ダウンロード書類はこちら


2

  CJ Award 2009 受賞者決定


Circulation Journal Awards of the Year 2009の受賞者が決定しました。

→CJ Award 2009 受賞者はこちら


3

 World Circulation News PLUS(Health Day News 提供)


海外の循環器系ニュースの短報(和訳)をお届けします。(利用規約

ホルモンガイド下療法によって心不全死亡率が低下

HealthDay News 1月4日

血漿中N末端プロB型ナトリウム利尿ペプチド(NT-proBNP)ホルモン濃度のモニタリングに基づいて心不全の治療方針を決定した場合、集約的臨床管理または通常ケアと比較して、75歳以下の患者の3年間生存率が高くなるとの研究論文が、「Journal of the American College of Cardiology」12月29日/1月5日号に掲載された。

ニュージーランド、オタゴ大学(クライストチャーチ)のJohn G. Lainchbury氏らは、心不全患者364人をランダム化し、NT-proBNP濃度のモニタリングに基づいて治療方針を決定する群、集約的臨床管理群、通常ケア群のいずれかに割り付けた。3種類の治療方針を2年間維持し、追跡調査を3年間継続した。

その結果、通常ケア群(18.9%)と比較して、NT-proBNP濃度に基づいて治療方針を決定した群(9.1%)および集約的臨床管理群(9.1%)では、1年間死亡率が低かった。75歳以下の患者に関しては、集約的臨床管理群(30.9%)および通常ケア群(31.3%)と比較して、NT-proBNPガイド下療法群(15.5%)の3年間死亡率が著しく低かった。

著者らは「75歳以下の患者に対する十分な臨床管理または通常ケアと比較した場合、ホルモンガイド下療法によって3年間死亡率(および死亡率と入院率の合計)が低下した」と述べている。

著者2人は、ロシュ・ダイアグノスティックスから謝礼金および/または研究助成金を受領したことを報告している。

Abstract    Full Text (subscription or payment may be required)    Editorial (subscription or payment may be required)   

ICD植込み前のカテーテルアブレーションが有益

HealthDay News 1月4日

安定心室頻拍患者に対し、植込み型除細動器(ICD)植込み前にカテーテルアブレーションを実施すると、心室頻拍および心室細動の再発リスクが有意に減少する可能性があるとの研究論文が、「The Lancet」1月2日号に掲載された。

ドイツ、Asklepios Klinik St Georg(ハンブルク)のKarl-Heinz Kuck氏らは、冠動脈心疾患における心室頻拍アブレーション(Ventricular Tachycardia Ablation in Coronary Heart Disease:VTACH)試験に参加し、心筋梗塞の既往があり左室駆出分画が低下した18〜80歳の安定心室頻拍患者110人をランダム化して、アブレーション+ICD群またはICD単独群に割り付けた。患者110人のうち107人を試験対象とした。

その結果、平均22.5カ月間の追跡調査後にICD単独群と比較した場合、アブレーション群では、心室頻拍再発または心室細動再発までの期間の中央値が有意に延長した(6カ月間 vs. 19カ月間)。また、アブレーション群では、心室頻拍および心室細動を伴わない2年後推定生存率も有意に高かった(29% vs. 47%)。

添付論説の著者らは「安定心室頻拍に対して植込み型除細動器を使用しており、心室頻拍再発の可能性がある特定患者に関して、VTACH試験の結果は、アブレーションを早期に考慮する必要性を示唆する。日常的使用を目的として本治療方針を推奨するには、生存率に加えて入院または生活の質(QOL)に対する正の効果を示す証拠が必要である」と述べている。

著者数人は、機器製造会社、製薬会社、セント・ジュード・メディカル(本試験の資金援助者)との財務的関係を報告している。

Abstract    Full Text (subscription or payment may be required)    Commentary (subscription or payment may be required)   

心疾患の原因はLDLコレステロールだけではない

HealthDay News 12月31日

脂質低下療法の主標的は通常、低比重リポ蛋白コレステロール(LDL-C)であるが、非高比重リポ蛋白コレステロール(HDL-C)濃度、中性脂肪濃度、総コレステロール/HDL-C比の増加によっても冠動脈心疾患(CHD)発症リスクが増大するとの研究論文が、「Journal of the American College of Cardiology」12月29日/1月5日号に掲載された。

カナダ、Centre de Recherche de l'Institut Universitaire de Cardiologie et de Pneumologie de Québec(ケベック)のBenoit J. Arsenault氏らは、癌と栄養に関する欧州の前向き研究(European Prospective Investigation Into Cancer and Nutrition study)の被験者のうち、糖尿病またはCHDに罹患していない被験者21,448人を対象として、ベースラインの生活様式データおよび血清脂質プロファイルを分析した。被験者集団を平均11年間追跡調査した。

その結果、追跡調査時のLDL-C濃度が低い(100 mg/dL未満)被験者においても、他の脂質が高値である場合はCHD発症リスクが高かった。非HDL-C濃度が130 mg/dLを超える場合のハザード比は1.84、中性脂肪濃度が150 mg/dLを超える場合のハザード比は1.63、総コレステロール/HDL-C比が5を超える場合のハザード比は2.19であった。

著者らは「前向き研究の結果、非HDL-C濃度、中性脂肪濃度、総コレステロール/HDL-C比が高い被験者では、血漿中LDL-C濃度とは関係なくCHD発症リスクが高かった。脂質低下試験におけるCHDリスク評価アルゴリズムおよび脂質標的では、測定が容易な非HDL-Cなど他のパラメータも考慮する必要があると考えられる」と結論している。

Abstract    Full Text (subscription or payment may be required):    Editorial (subscription or payment may be required):   

Copyright © 2010 ScoutNews, LLC. All rights reserved.


JCS Newsletterのバックナンバーをこちらのページでご覧いただけます。

ご意見・ご感想、配信先の変更・中止等は下記のアドレスまでご連絡ください
news-m@j-circ.or.jp

発行:(社)日本循環器学会 http://www.j-circ.or.jp/

本メールに記載された記事を、許可なく転載することを禁じます。
Copyright © The Japanese Circulation Society. All rights reserved.