Vol.85 (2010.3.23)
- 2012年第76回学術集会の開催について
- 循環器研修ビジュアルシリーズ最新刊のお知らせ
- 第74回学術集会My Abstracts について
- AED効果、世界初の国家規模の研究 蘇生科学小委員会より
- World Circulation News PLUS
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第76回学術集会は、2012年3月福岡市で開催されることが決定しました。
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第76回学術集会は、2012年3月福岡市において、鄭忠和会長のもとで行われます。
かねて、「WCC2012」の招致活動を展開して、日循学会との共催が予定されてきましたが、WHF側の決定が著しく遅れており、決定期限としている2月末日までに決まりませんでした。
理事会において、2012年WCCの日本開催の応募を辞退することが確認されました。
したがって第76回学術集会(鄭忠和会長)は、例年通り日循単独での開催が決定されました。
今後の学術集会の詳細は逐次、「会告」、ホームページ、JCSニュースメールによりご案内致します。ご期待ください。
循環器研修ビジュアルシリーズのVol.15「糖尿病患者のフットケア」(原案監修:笹嶋唯博)の発売を開始いたしました。ご購入、視聴につき循環器専門医研修単位が3単位加算されます。
DVD \9,975(日循会員価格\6,300)
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第74回学術集会My Abstracts について
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第74回学術集会でご案内いたしましたMy Abstracts は、3月31日までご利用いただけます。
抄録集(コメディカルセッション抄録集を除く)に掲載されている演題の中から、ご希望の演題だけを収録したオリジナル抄録集(PDF形式)が作成できます。下記URLにアクセスしてください。
→https://www.myabstracts.jp/jcs2010/
[操作概要]
(1)Eメールアドレスと任意のパスワードで、新規アカウントを作成していただきます。
(2)「日程表」「セッション検索」「演題検索」を利用して、任意の演題を選択し「登録」します。
(3)左上の「My Abstracts」をクリックし、「My Abstractsの作成」ボタンをクリックします。
(4)PDFファイルを表示/ダウンロードしていただけます。
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AED効果、世界初の国家規模の研究 蘇生科学小委員会より
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循環器救急医療委員会蘇生科学小委員会の石見拓委員(京都大学保健管理センター)、長尾建委員長(駿河台日本大学病院循環器科)らの研究グループが、AEDの国家規模での普及効果について総務省消防庁の記録を検証し、AEDの普及に伴いバイスタンダーによってAEDを用いた電気ショックが行われる症例が増えていること、AEDを用いた場合、電気ショックまでの時間が短縮し、救急隊到着後に電気ショックを行った患者に比べて社会復帰率が2倍以上高くなることが裏付けられました。同研究は、3月18日のThe New England Journal of Medicine誌上で発表されました。
(Abstractリンク)
http://content.nejm.org/cgi/content/short/362/11/994
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World Circulation News PLUS(Health Day News 提供) |
海外の循環器系ニュースの短報(和訳)をお届けします。(利用規約)
オルメサルタンが安定狭心症患者においてアテローム進展率を低下
HealthDay News 3月5日
安定狭心症患者に対するアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)オルメサルタンの投与は、冠動脈アテロームの進展率低下をもたらすとの研究論文が、「Journal of the American College of Cardiology」3月9日号に掲載された。
心臓病センター榊原病院(岡山市)の廣畑 敦氏らは、安定狭心症患者247人を対象とする試験(OLIVUS)を実施した。被験者は冠動脈疾患を有し、(梗塞)責任血管に対して経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を受けるとともに、非責任血管に対して血管内超音波検査(IVUS)を受けた。処置後、オルメサルタン(10-40mg)投与群または対照群のいずれかに被験者を割り付けた。
ベースライン時および14カ月時にIVUSを実施した結果、対照群と比較して、オルメサルタン投与群のアテローム容積率および総アテローム容積の変化は有意に低かった(総アテローム容積は5.4% vs. 0.6%、アテローム容積率は3.1% vs. -0.7%)。
著者らは「患者の特徴および血圧管理は2群間で同様であった。しかし、追跡IVUSの結果、オルメサルタン投与群では総アテローム容積およびアテローム容積率の変化率が有意に低かった。以上の所見は、安定狭心症患者の冠動脈アテローム進展率を潜在的に低下させるという、オルメサルタンのポジティブな役割を示唆する」と述べている。
Abstract
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グリコヘモグロビンは空腹時血糖よりも予後予測能に優れる
HealthDay News 3月3日
グリコヘモグロビン(HbA1c)は空腹時血糖と同程度に糖尿病リスクと関係するが、心血管疾患および死亡リスクとの関係はグリコヘモグロビンの方が強いとの研究論文が、「New England Journal of Medicine」3月4日号に掲載された。
米ジョンズホプキンス大学ブルームバーグ公衆衛生学部(ボルチモア)のElizabeth Selvin氏らは、糖尿病または心血管疾患の病歴がないアフリカ系アメリカ人(黒人)または白人の成人11,092人から得たデータを分析した。ベースライン時に被験者から血液を採取し、その後は中央値14年間追跡調査した。
その結果、グリコヘモグロビン値5-5.5%未満と比較して、糖尿病診断に関する調整後ハザード比は、グリコヘモグロビン値5%未満の場合に0.52、5.5-6%未満の場合に1.86、6-6.5%未満の場合に4.48、6.5%以上の場合に16.47であった。グリコヘモグロビン値が高くなると、冠動脈心疾患リスクも増大した(グリコヘモグロビン値5%未満の場合は0.96であり、6.5%以上の場合は1.95まで増大)。グリコヘモグロビンと全死亡率の関係はJ型カーブ(曲線)を示し、ベースライン時の空腹時血糖値に関して調整した場合にも有意な関係が認められた。共変量およびグリコヘモグロビンに関して調整した場合、空腹時血糖値と心血管疾患または死亡リスクとの間に有意な関係はみられなかった。
著者らは「黒人または白人の非糖尿病成人からなる地域ベースの患者集団において、空腹時血糖と比較した結果、特に6.0%を超えるグリコヘモグロビンの長期的心血管疾患リスク評価能が優れていた。以上の予後データは、新たなエビデンス(科学的根拠)として、グリコヘモグロビンを用いた糖尿病診断検査を支持する可能性がある」と結論している。
Abstract
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末梢保護を受けたSTEMI患者ではステント血栓症および血行再建術が増加
HealthDay News 2月26日
ST上昇型心筋梗塞(STEMI)患者において、ルーチンの末梢保護(DP)は有害な心イベントの発症率の増加をもたらすとの研究論文が、「Journal of the American College of Cardiology」3月2日号に掲載された。
デンマーク、オルフス大学病院(Skejby)のAnne Kaltoft氏らは、経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を受け、DPまたは従来治療のいずれかにランダム(無作為)化されたSTEMI患者626人のデータを分析した。患者はDEDICATION(Drug Elution and Distal Protection in ST Elevation Myocardial Infarction: ST上昇型心筋梗塞における薬剤溶出および末梢保護)試験に参加しており、15カ月間の追跡調査を受けた。
その結果、DP群では明らかなステント血栓症の発症率が高かった(9例 vs. 1例)。また、DP群では、臨床的に刺激した標的病変の血行再建術(31例 vs. 18例)および標的血管の血行再建術(37例 vs. 22例)が多く認められた。
著者らは「短期、中期、長期的な血管造影または臨床エンドポイント(評価項目)に関して、今回のランダム化試験ではベネフィットがみられなかった。これとは対照的に、ルーチンのDPを受けた患者群では、15カ月以内の有害な心イベント発症率が有意に高かった。DPを評価した以前の試験結果と併せると、DEDICATION試験の結果は、現状のフィルターワイヤーのルーチンの使用は推奨されず、STEMI患者に対するプライマリPCI施行時にはおそらく避けるべきであることを示している」と述べている。
Abstract
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発行:(社)日本循環器学会 http://www.j-circ.or.jp/
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