JCS Newsletter

 

Vol.97 (2010.7.20)

  • 【重要】 第75回学術集会(JCS2011)プレレジストレーションのご案内

  • 締め切り迫る! 2010年度留学支援基金募集について

  • 新設 男女共同参画委員会について

  • World Circulation News PLUS


第75回学術集会よりプレレジストレーションを行います。事前登録と当日登録では参加費が異なりますのでご注意ください。

 

JCS2011


◆JCS2011〜第75回日本循環器学会総会・学術集会 公式ホームページはこちら◆


 

 

[PR記事]  7月30日で勤務医師賠償責任保険の申込を締め切ります

 

 

  kaito  

現在、(社)日本循環器学会「勤務医師賠償責任保険」および「総合補償制度(所得補償保険・新団体医療保険)」(引受保険会社:株式会社損害保険ジャパン)につきまして、更新・新規加入の申込を受付中です。
7月30日が「勤務医師賠償責任保険」の申込締切です。以後の中途加入はできませんので、まだ手続きをされていない方はお急ぎください。
資料請求・お問合せは取扱代理店: 株式会社カイトーまで。


 

 


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  【重要】 第75回学術集会(JCS2011)プレレジストレーションのご案内


第75回学術集会(横浜)では、参加登録、教育セッション、ランチョン・ファイアサイドセミナーのプレレジストレーションを行います。
学術集会ホームページにて9月1日(水)より開始いたします。

詳細はこちらをご覧下さい。


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  締め切り迫る! 2010年度留学支援基金募集について


日本循環器学会では、海外留学する若手研究者の経済的支援を通じて、学術集会の発展、医学研究の振興を願って「留学支援基金」を設定しています。
2010年度応募については下記をご確認ください。
応募締切:7月30日(金)17:00 必着

→留学支援基金助成


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  新設 男女共同参画委員会について


今年度より新しく男女共同参画委員会が設置されました。
循環器学分野における男女共同参画の推進を図り、男女共同参画の視点に立って教育・研究・就業体制を確立できるよう活動してまいります。
なお、学会員のご意見をお伺いいたしたく、近日にアンケートを送付予定です。ご協力をお願いいたします。

●委員会ホームページはこちら
http://www.j-circ.or.jp/information/kyodo/index.htm


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 World Circulation News PLUS(Health Day News 提供)


海外の循環器系ニュースの短報(和訳)をお届けします。(利用規約

テストステロン・ゲル使用群の高齢男性被験者に心イベントが発現

HealthDay News 6月30日

可動(運動)制限を有する高齢男性の筋力はテストステロン・ゲル補充によって改善するが、心血管イベントのリスクは増大するとの研究論文が、「New England Journal of Medicine」オンライン版6月30日号に掲載された。

米ボストン大学医学部のShehzad Basaria氏らは、総テストステロン値または遊離テストステロン値が低い男性209人を対象とし、テストステロン・ゲルとプラセボを比較する6カ月間のランダム(無作為)化試験を実施した。被験者は全員コミュニティに居住しており、可動制限を有し、高血圧、糖尿病、肥満、高脂血症の罹患率が高かった。被験者の平均年齢は74歳であり、全員が65歳以上であった。

試験期間中に心血管関連有害事象(イベント)が発現した患者の割合は、テストステロン群では106人中23人であったのに対し、プラセボ群では103人中5人であった。心血管関連有害事象の相対リスクは、試験期間を通して不変であった。チェスト・プレス、レッグ・プレス、負荷階段昇降によって測定した結果、プラセボ群と比較して、テストステロン群の男性では筋力が増加していた。テストステロン群における有害事象発現件数が著しく増加したため、本試験は早期中止となった。

著者らは「イベント数が少ないことと、有害事象の確認方法に限界があることから、本所見の解釈には注意すべきである。また、以上の所見をテストステロンの他の用量および他の処方(formulation)に外挿する場合や、他の集団、特に心血管疾患または可動制限を伴わずに性腺機能低下を示す若年男性に外挿する場合にも注意すべきである」と述べている。

テストステロン・ゲルおよびプラセボ・ゲルは、アウクシリウムAuxilium・ファーマシューティカルズ社から提供を受けた。著者数人は、アウクシリウム・ファーマシューティカルズ社および/または他の製薬企業との財務関係を公開している。

Abstract    Full Text   

CVD罹患歴がないハイリスク患者にはスタチンが有益でない可能性

HealthDay News 6月28日

スタチン系薬剤は、心血管疾患(CVD)リスクは高いがCVD罹患歴のない患者において、死亡リスク低下に関連しないと考えられるとの研究論文が、「Archives of Internal Medicine」6月28日号に掲載された。

英ケンブリッジ大学のKausik K. Ray氏らは、累計65,229人の被験者(内訳:スタチン投与群32,623人、プラセボ群32,606人)を対象とした11試験のメタ分析を実施し、CVDリスクが高いがCVD罹患歴はない患者の全死亡率がスタチン療法によって低下するか否かを検討した。

11試験の累積244,000人-年において、2,793人が死亡した。このうち1,447人はプラセボ群であり、1,346人はスタチン群であった。著者らは、本集団におけるスタチン使用が、統計学的に有意な全死亡リスクの低下と関連しないと結論した。

著者らは「全体的なCVD発症リスクが高い被験者に対し、現行の予防ガイドラインは、致死的および非致死的な血管イベントの抑制手段としてスタチン療法を支持している。比較的リスクが低い一次予防集団にスタチン療法を適用する際は、十分に配慮する必要がある」と述べている。

著者5人は、製薬業界との財務関係を報告している。

Abstract    Full Text   

葉酸およびビタミンB12は血管イベントを減少させない

HealthDay News 6月22日

葉酸およびビタミンB12を長期間補充した場合、心筋梗塞発症後の血管アウトカムに対する有効性は認められないが、過剰な発癌リスクも生じないとの研究論文が、「Journal of the American Medical Association」6月23/30日号に掲載された。

英オックスフォード大学のJane M. Armitage氏らは、心筋梗塞発症後の生存者12,064人を対象とする前向き(プロスペクティブ)試験を実施し、ビタミンB補充と主要血管イベントの関連を評価した。患者をランダム(無作為)化し、葉酸2 mg/日およびビタミンB12 1 mg/日を摂取する群またはプラセボ群のいずれかに割り付けた。

その結果、ビタミンB群ではホモシステインが平均28%減少しており、6.7年間の試験期間中、25.5%の患者に主要血管イベントが発現した。一方、プラセボ群の患者が同期間に主要血管イベントを発現するリスクは24.8%であった(p= 0.28)。ビタミンB摂取は、主要冠動脈イベント、脳卒中、冠動脈以外の血行再建術に対して明らかな影響を及ぼさないと結論された。血管関連死亡率または非血管関連死亡率に関し、両群間に有意差はみられなかった。また、試験実施前の推測通り、発癌リスクに関しても両群間に有意差は認められなかった。

著者らは「以上の結果は、心血管疾患の予防に関して、葉酸ベースのビタミン補充によるホモシステイン低下よりも、有益性が証明されている薬物療法(アスピリン、スタチン系薬剤、降圧療法等)ならびにライフスタイルの変更(特に禁煙および過剰な体重増加の回避)に注目することの重要性を強調するものである」と述べている。

本試験はメルク社(シンバスタチンの製造者およびビタミン剤の提供者)の資金援助を受けた。著者1人は、製薬企業数社との財務関係を公開している。

Abstract    Full Text (subscription or payment may be required)   

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