JCS Newsletter

 

Vol.103 (2010.9.21)

  • 演題締切りが迫っています 〜第75回学術集会(JCS2011)

  • World Circulation News PLUS


第75回学術集会演題登録の締切りが迫っています。締め切り直前は登録画面へのアクセスが集中し、動作が遅くなることも予想されますのでお早めのご登録をお願いします。

 

JCS2011


◆JCS2011〜第75回日本循環器学会総会・学術集会 公式ホームページはこちら◆


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  演題締切りが迫っています 〜第75回学術集会(JCS2011)


◆一般演題
第75回学術集会 一般演題の新規登録は9月29日(水)正午が締切りとなっています。締切り直前はホームページヘのアクセスが集中し、演題ページ動作が遅くなることも予想されますので、余裕をもってお早めにご応募ください。
→一般演題の応募はこちら

◆コメディカルセッション
第75回学術集会 コメディカル一般演題の登録は9月29日(水)正午が締切りとなっています。日本循環器学会の会員でなくても演題応募、発表、参加ができますので、コメディカルスタッフの皆様方に奮ってご応募いただけるよう、関係先にご周知いただけますようお願いします。
→コメディカル一般演題の応募はこちら

◆Late Breaking Clinical Trials
現在、Late Breaking Clinical Trials セッションの演題を受け付けています。演題登録用ページにアクセスして演題をご登録ください。演題登録締切は11月5日(金)正午です。
→Late Breaking Clinical Trials演題の応募はこちら


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 World Circulation News PLUS(Health Day News 提供)


海外の循環器系ニュースの短報(和訳)をお届けします。(利用規約

ESCレポート: ACS患者におけるクロピドグレルの倍量投与は必ずしも有益ではない

HealthDay News 9月1日

侵襲的インターベンションの適応となった急性冠症候群(ACS)患者において、心血管死、心筋梗塞、脳卒中の抑制効果を比較した場合、クロピドグレルの倍量投与、クロピドグレルの標準用量 と、高用量および低用量アスピリン投与の間に全体的な差はみられないとの研究論文が、「New England Journal of Medicine」9月2日号に掲載された。一方、「The Lancet」オンライン版9月1日号に掲載された研究論文によると、経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を受けたACS患者においては、クロピドグレルの倍量投与に関連して心血管イベントおよびステント血栓症が減少していた。本研究は、8月28日-9月1日にスウェーデンのストックホルムで開催された欧州心臓学会議(ESC)に合わせて公表された。

カナダ、マクマスターMcMaster大学(ハミルトン)のShamir R. Mehta氏およびCURRENT-OASIS 7に参加した他の治験責任医師は、同研究において、侵襲的治療を受ける予定のACS患者25,086人をランダム(無作為)化し、クロピドグレルの倍量投与、標準用量と、高用量または低用量のアスピリン投与のいずれかを受ける群に割り付けた。一次アウトカム(心血管死、心筋梗塞、脳卒中)がみられた患者の割合は、クロピドグレルの倍量投与群では4.2%であり、標準用量群では4.4%であった(P=0.30)。一方、大出血は、それぞれ2.5%および2.0%の患者に認められた(P=0.01)。一次アウトカムまたは大出血の発生率に関して、両アスピリン投与群間に有意差はみられなかった。

一方、「The Lancet」に掲載された研究論文によると、CURRENT-OASIS 7のPCIサブグループをMehta氏らが分析した結果、標準投与群と比較して、クロピドグレルの倍量投与群では一次アウトカム(4.5% vs. 3.9%)および明らかなステント血栓症(1.3% vs. 0.7%)の発症率が有意に減少した。クロピドグレルの標準投与群と比較して、倍量投与群では大出血発生率が高かった(1.1% vs. 1.6%)。一次アウトカムおよび大出血に関し、両アスピリン投与群間に差はなかった。

Mehta氏らは「早期に侵襲的治療を受けたか、早期PCIを受ける予定の全ACS患者に対して、クロピドグレルの倍量投与は考慮に値する」と述べている。

本研究は、サノフィ・アベンティス社およびブリストル・マイヤーズスクイブ社の資金援助を受けた。著者らは、両社ならびに他の製薬会社および/または医療機器製造会社との財務関係を開示している。

Full Text - NEJM (subscription or payment may be required)    Editorial (subscription or payment may be required)    Abstract - The Lancet    Full Text (subscription or payment may be required)    Comment (subscription or payment may be required)    More Information   

ESCレポート: n-3脂肪酸の補給によってMI患者の心血管有害事象の発症率は低下しない

HealthDay News 8月30日

最新の抗血栓療法、降圧剤、脂質異常症用剤(lipid-modifying)を受けている陳旧性心筋梗塞患者では、主要心血管イベントの発症率は、低用量のn-3脂肪酸補充によって低下しないと考えられるとの研究論文が、「New England Journal of Medicine」オンライン版8月29日号に掲載された。本研究は、8月28日-9月1日にスウェーデンのストックホルムで開催された欧州心臓学会議(ESC)に合わせて公表された。

オランダ、ワーヘニンゲンWageningen大学のDaan Kromhout氏らは、心筋梗塞の病歴がある患者4,837人をランダム(無作為)化し、4種類のマーガリン摂取群のいずれかに割り付けた。4種類のマーガリンは、エイコサペンタエン酸(EPA)およびドコサヘキサエン酸(DHA)を添加してEPA-DHAの目標追加摂取量を1日あたり400 mgとしたマーガリン、アルファ-リノレン酸(ALA)を添加してALAの目標追加摂取量を1日あたり2 gとしたマーガリン、DHA-EPAおよびALAを添加したマーガリン、プラセボを添加したマーガリンであった。すべての患者は、最新の抗血栓療法、降圧剤、脂質異常症用剤を受けていた。

その結果、EPA-DHA補給またはALA補給のいずれによっても、主な心血管イベントの発症率が有意に低下しなかった。追跡調査期間において、主な心血管イベントは患者671人(13.9%)に発症した。女性のサブグループにおいて、EPA-DHA単独およびプラセボと比較した場合、主な心血管イベントの発症率は、ALA補給によってほぼ有意に低下した(P=0.07)。有害事象発症率は、マーガリン摂取群間で同程度であった。

著者らは「結論として、心筋梗塞の既往があり、良好な医療ケアを受けている患者を対象とした本研究では、低用量のn-3脂肪酸摂取によって心血管イベント発症率の有意な低下は認められなかった」と述べている。

本研究は、ユニリーバR&D社による部分的支援を受けた。同社は、治験用マーガリンを製造するとともに、治験用マーガリンを患者へ供給するための助成金を無制限に供与した。

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高感度CRPが高値でCVDリスクが中程度の患者にとってスタチンが有益

HealthDay News 8月25日

コレステロール値が正常であるが高感度C反応性蛋白(hsCRP)レベルが高く、心血管疾患(CVD)リスクが中程度の男女において、ロスバスタチンは主な心血管有害事象のリスクを低下させる可能性があるとの研究論文が、「Circulation:Cardiovascular Quality and Outcomes」オンライン版8月24日号に掲載された。

米ハーバード大学医学部(ボストン)のPaul M. Ridker氏らは、JUPITER(Justification for Use of Statins in Prevention:An Intervention Trial Evaluating Rosuvastatin)試験に関して新たな分析を実施した。JUPITER試験では、低比重リポ蛋白(LDL)コレステロールが130 mg/dL未満でhsCRPが2 mg/L以上の一次予防患者17,802人を対象として、ロスバスタチン20 mgとプラセボを比較した。その結果、プラセボ群と比較して、ロスバスタチン群では最初の心血管イベントが44%減少した。

新たな分析の結果、ロスバスタチン投与に関連する相対的CVDリスクの低下率は、10年間の推定フラミンガムリスクが5-10%の範囲にある患者では45%であり、10年間のCVDリスクが11-20%と推定される患者では49%であった。

著者らは「スタチン療法の有用性および有効性が議論されている集団、すなわち10年間の推定フラミンガムリスクが5-10%および10-20%の患者においてはhsCRP使用がおそらく最適であるという、米国心臓協会(AHA)および米国疾病管理予防センター(CDC)の見解を、以上のデータは臨床的に一貫して支持する」と述べている。

本試験は、アストラゼネカ社による支援を受けた。著者数人は、医療機器製造会社および/またはアストラゼネカ社を含む製薬会社との財務関係を開示している。著者1人は、CVDにおける炎症性バイオマーカーの使用に関して、シーメンス社およびアストラゼネカ社が認可されている特許の共同発明者である。

Abstract    Full Text (subscription or payment may be required)   

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