Vol.106 (2010.10.26)
- Late Breaking Clinical Trials 演題締切りが迫っています
- World Circulation News PLUS
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Late Breaking Clinical Trials 演題締切は11月5日です。奮ってご応募ください。

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Late Breaking Clinical Trials 演題締切りが迫っています
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第75回学術集会では、セッション「Late Breaking Clinical Trials」(公募・一部指定)を開催いたします。
応募内容は、本学会で初めて結果を公表されるもので、かつ他の学会に発表または応募をされていない Clinical Trials を最優先いたします。
ただし既に発表されたものであっても、本学会で改めて発表を希望されるTrialにつきましても採用を考慮いたしますので、奮ってご応募下さい。
演題募集締切:2010年11月5日(金)正午 必着
→ Late Breaking Clinical Trials 演題応募要領はこちら
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World Circulation News PLUS(Health Day News 提供) |
海外の循環器系ニュースの短報(和訳)をお届けします。(利用規約)
心理的な満足状態および心肺フィットネスが生存に重要
HealthDay News 10月7日
失敗した人生と思う、孤独、不安、悲しみなどの負の情動が弱いことおよび心肺フィットネス(CRF:Cardiovascular fitness )が高いことが長期生存の独立した予測因子であり、両方を有する被験者では早期死亡リスクが非常に低いとの研究論文が、「American Journal of Preventive Medicine」10月号に掲載された。
スウェーデン、カロリンスカ研究所(Huddinge)のFrancisco B. Ortega氏らは、被験者4,888人を中央値約15年間追跡調査し、心理的な満足状態およびCRFが生存に及ぼす非依存的な影響を評価した。
その結果、負の情動が強い被験者と比較して、負の情動が弱い被験者では、死亡リスクが低かった。この関係は、CRFおよび正の情動(人とうまくやっている、希望に満ちた、楽しい、幸福とおもうなど)の調整後にも認められた(正の情動自体は生存に関係しなかった)。CRFが低い群と比較して、CRFの高い群は長期の生存に対して独立した因子であった。CRFが高いことおよび負の情動が弱いことをともに有する被験者の死亡リスクは0.37であった。
著者らは「本研究で得た知見は、医療従事者が身体所見をとるとともに、患者の心理的健康レベル(すなわち、情動)を評価することの有益性を示唆している、さらに、医療従事者は、CRFレベルが低い患者に対して身体活動レベルの向上を奨励するだけでなく、負の情動の改善(すなわち、負の情動のさらなる低下)を実現する介入も行うことを可能にするだろう」と述べている。
本研究の一部は、コカコーラ社からの無制限の研究助成金による支援を受けた。
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2剤併用抗血小板療法症例へのプロトンポンプ阻害薬使用により消化管関連有害事象が減少
HealthDay News 10月6日
アスピリンおよびクロピドグレルを併用している患者がプロトンポンプ阻害薬(PPI)オメプラゾールを服用した場合、心血管有害事象リスクは有意に増加せず、上部消化管出血リスクが減少する可能性があるとの研究論文が、「New England Journal of Medicine」オンライン版10月6日号に掲載された。
米ボストン退役軍人医療システム(Veterans Affairs Boston Healthcare System)のDeepak L. Bhatt氏らは、2剤併用(dual)抗血小板療法の適用となる成人被験者3,761人をランダム(無作為)化し、クロピドグレルおよびアスピリンに加えて、オメプラゾールまたはプラセボのいずれかを服用する群に割り付け、心血管事故と消化管関連有害事象を検討した。
その結果、オメプラゾール群では、180日後における消化管関連有害事象(顕在性出血または潜在性出血、症候性胃十二指腸潰瘍またはびらん、閉塞、穿孔など)の発症リスクが低かった(ハザード比、0.34)。またオメプラゾール群では、顕在化した上部消化管出血の割合も低かった(ハザード比、0.13)。心血管有害事象(心血管疾患死、非致死的心筋梗塞、脳卒中、血行再建術など)の割合は、投与群間で統計学的に同程度であった。オメプラゾール投与に関連して下痢発症リスクが増加したが、その他の重篤な有害事象の割合も投与群間で同程度であった。
著者らは「強力な抗血栓療法を受けている患者において、消化管有害事象リスクを減少させる最適なアプローチを決定するためには、さらなる研究が必要であるが、PPIの予防的投与が有望であると考えられる」と結論している。
本研究は、Cogentus Pharmaceuticalsによる支援を受けた(同社は臨床試験デザインを支援した)。著者数人は、同社を含む様々な製薬会社との財務関係を開示している。
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2型糖尿病患者において低血糖が様々な有害事象に関連
HealthDay News 10月6日
2型糖尿病患者における重度の低血糖に関連して、因果関係は不明だが様々な有害臨床アウトカムのリスクが増大すると考えられるとの研究論文が、「New England Journal of Medicine」10月7日号に掲載された。
オーストラリア、シドニー大学のSophia Zoungas氏らは、グリクラジド製剤による集約的(厳格な)治療と標準的血糖降下療法を比較したADVANCE(Action in Diabetes and Vascular Disease: Preterax and Diamicron Modified Release Controlled Evaluation)試験の2型糖尿病被験者11,140人から得たデータを分析した。
その結果、中央値5年間の追跡調査期間に、集約的治療群の患者では、重度の低血糖エピソードが発現する可能性が高かった[ハザード比(HR)、1.86]。重度の低血糖は、主要大血管イベント(心血管疾患死、非致死的心筋梗塞、脳卒中として定義)のリスクが増加するとともに(HR、2.88)、主要細小血管イベント(腎症または網膜症の新規発現または悪化として定義)のリスクも増加した(HR、1.81)。呼吸器、消化器、皮膚病変などの血管イベントに関連ない有害事象に関するリスクも増加した。
著者らは「以上の所見から、重度の低血糖と様々な有害事象との間に直接的因果関係が存在する可能性は否定できない。しかし、重度の低血糖は、広範囲の有害事象をひきおこしやすい指標となる可能性が示唆される。いずれにしても、重度の低血糖が患者に認められた場合は、有害事象が起こりうる可能性が高いと疑い、迅速に対処すべきである」と結論している。
本研究の一部は、セルヴィエServier社の助成金による支援を受けた。
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