JCS Newsletter

 

Vol.117 (2011.2.22)

  • 第75回学術集会抄録CD-ROM・プログラム発刊

  • 第4回日本蘇生科学シンポジウム(J-ReSS)のご案内

  • 2011年度 日本循環器学会 理事会開催日程のお知らせ

  • World Circulation News PLUS


学術集会抄録集が、今年度よりCD-ROMになりました。日付や会場、セッション名、演題番号から抄録を検索できます。是非ご活用ください。

 

JCS2011


◆JCS2011〜第75回日本循環器学会総会・学術集会 公式ホームページはこちら◆


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日本循環器学会では、iPad版Circulation Journalの導入を検討しています。
J-STAGE のオンラインジャーナルとは別に、iPadという利便性の高いツールを導入することで、国内外の利用者により多くの場面で活用していただけるのではないかと考えております。
アンケートにご協力をお願いします。

▼アンケートフォームはこちら(アンケート実施期間:2月22日〜3月5日)
http://www.j-circ.or.jp/enquete/ipad.htm


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  第75回学術集会抄録CD-ROM・プログラム発刊


従来、冊子体として製作しておりました抄録集を、今年度よりCD-ROMとして会員の先生方に配布いたします。日付や会場、セッション名、演題番号から抄録が検索できます。
また、必要な演題抄録だけを検索してオリジナル抄録集が作成できるMyAbstracts機能も立ち上がっておりますので、是非ご利用ください。

→ MyAbstractsはこちら

  


  


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  第4回日本蘇生科学シンポジウム(J-ReSS)のご案内


日本循環器学会が加盟している日本蘇生協議会が主催で、第75回学術集会の前日にパシフィコ横浜で開催されます。当会の循環器救急医療委員会が支援しております。多数のご参加をお待ちしております。
会   期:2011年3月17日(木) 13:00-17:00
会   場:パシフィコ横浜会議センター5F 502号室
参加費:2,000円(事前登録不要)

→詳細はこちら


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  2011年度 日本循環器学会 理事会開催日程のお知らせ


2011年度 日本循環器学会理事会は下記日程で開催されます。

2011年度第1回理事会・・・・・・2011年6月24日(金)
2011年度第2回理事会・・・・・・2011年10月28日(金)
2011年度第3回理事会・・・・・・2012年1月20日(金)
2011年度第4回理事会・・・・・・2012年3月15日(木)


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 World Circulation News PLUS(Health Day News 提供)


海外の循環器系ニュースの短報(和訳)をお届けします。(利用規約

ST上昇型心筋梗塞の発生率が減少、長期アウトカムも改善

HealthDay News 2月4日

ST上昇型心筋梗塞(STEMI)の発生率が最近減少しており、STEMI患者および非STEMI患者の長期死亡率も減少しているとの研究論文が、「The American Journal of Medicine」1月号に掲載された。

米マサチューセッツ医科大学(ウースター)のDavid D. McManus氏らは、急性心筋梗塞の発生率および関連死亡率における最近の傾向について検討した。1997年 - 2005年にSTEMIまたは非STEMIのいずれかにより入院した患者5,383人の医療記録をレビューし、発生率、院内治療実践(hospital treatment practice)、短期および長期死亡率に注目した。

その結果、1997年-2005年にSTEMI発生率が(100,000人あたり121件から77件へ)有意に減少していたのに対し、非STEMI発生率は(100,000人あたり126件から132件へ)若干増加していた。院内死亡率および30日死亡率は両群とも一定であったが、STEMI患者および非STEMI患者の退院1年後死亡率は減少していた。2005年のSTEMI患者における退院後1年以内の死亡オッズ比は、1997年と比較して50%低下していた。

著者らは、「急性心筋梗塞に対する予防および治療努力が功を奏し、STEMI発生頻度および急性心筋梗塞の主要タイプによる死亡率が減少したことが示唆される」と述べている。

Abstract    Full Text   

症候性の動脈および関節石灰化には遺伝的背景が存在

HealthDay News 2月3日

症候性の動脈石灰化および関節石灰化には遺伝的背景(genetic basis)が存在する可能性があるとの研究論文が、「New England Journal of Medicine」2月3日号に掲載された。

米国立衛生研究所(NIH)(メリーランド州ベセスダ)のCynthia St. Hilaire氏らは、症候性動脈石灰化を有する3家族の患者を対象に、臨床検査、放射線検査、遺伝学的検査を実施して、動脈石灰化の遺伝的背景について検討した。

その結果、被験者9人が動脈石灰化を有していた。このうち5人は第1家族の兄弟姉妹であり、3人は第2家族の兄弟姉妹、1人は第3家族の一員であった。3家族すべてにおいてNT5E変異がみられ、結果としてCD73が機能していなかった。第1家族の患者から採取して培養した線維芽細胞では、NT5EメッセンジャーRNAの発現、CD73蛋白、酵素活性が実質的に減少しており、アルカリホスファターゼ(ALP)値およびリン酸カルシウム結晶の蓄積量が増加していた。遺伝的救済実験(genetic rescue experiment)の結果、患者由来細胞におけるCD73およびALP活性が正常化した。アデノシン処置によって、ALP値および石灰化レベルが低下した。

著者らは、「症候性動脈石灰化および関節石灰化を有する3家族の患者において、NT5E変異が認められた。本遺伝子は、AMPをアデノシンに変換し、異所性の組織石灰化阻害においてこの代謝経路の役割を支持するCD73をコード化(encode)している」と述べている。

著者数人は、動脈血管石灰化疾患の予防を目的としたアデノシン作動薬の使用に関し、特許発明者リストに収載されている。

Full Text (subscription or payment may be required)   

ハイリスク患者でのスタチン療法の便益性はCRP濃度に左右されない

HealthDay News 1月28日

ベースライン(臨床試験開始)時のC反応性蛋白(CRP)濃度によって、ハイリスク患者に対するスタチン療法のベネフィット(便益)は変わらないとの研究論文が、「The Lancet」オンライン版1月28日号に掲載された。

HPS(Heart Protection Study)Collaborative Groupのメンバーである、英オックスフォード大学のJonathan Emberson氏らは、血管イベント発生リスクが高い40-80歳の男女20,536人を分析した。被験者をランダム(無作為化)し、シンバスタチン1日40 mgまたはプラセボのいずれかを平均5年間服用する群に割り付けた。ベースライン時のCRP濃度に従って、患者を分類した。ITT (Intention to treat:治療の意図)分析において、冠動脈疾患死、心筋梗塞、脳卒中、血行再建術として定義する主要血管イベントを評価した。

その結果、シンバスタチン投与によって、最初の主要心血管イベントの発生率が比例的に24%減少した。この減少率は、ベースライン時のCRP濃度によって変化しなかった(P trend=0.41)。ベースライン時のCRP濃度が最低値であった被験者では、主要血管イベントの発生率が29%減少した。ベースライン時におけるCRPおよび低比重リポ蛋白(LDL)コレステロールの高値または低値を様々に組み合わせても、相対リスクに有意差は認められなかった。明らかなベネフィットは、CRP低値およびLDLコレステロール低値の患者にみられた。

著者らは、「HPSの所見、すなわちシンバスタチン投与によってLDLコレステロールを低下させると、CRP濃度にかかわらず主要血管イベントのリスクが(CRPおよびLDLコレステロールの両方が低濃度である被験者を含めて)同程度に減少するとの所見は、おそらく他のスタチン系薬剤に広く一般化可能であろう」と述べている。

本研究の資金は、メルク社、ロシュビタミン社、グラクソ・スミスクライン社から提供を受けた。著者1人は、メルク社およびグラクソ・スミスクライン社などの製薬会社との財務関係を開示している。

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