Insulin Resistance as a Predictor of the Late Catch-up Phenomenon After Drug-Eluting Stent Implantation

編集長のコメント:
東北大学循環器内科 教授
Circulation Journal 編集長 下川 宏明 氏

 薬剤溶出ステントは再狭窄の問題を大きく改善しましたが,慢性期のlate catch-up現象が問題になっています。本研究は,その現象にインスリン抵抗性が関与し,治療標的の1つになる可能性を示した点で意義があります。
出典元:Medical Tribune(2016年3月24日号)

著者の横顔:
所属先:獨協医科大学越谷病院循環器内科
氏名 :小松 孝昭氏

 小松氏は2001年に獨協医科大学を卒業し,同大学越谷病院循環器内科に入局した。その後,同院の救命救急センターに所属した時期もあるが,2005〜06年に石心会狭山病院(現:埼玉石心会病院)に所属した以外は越谷病院循環器内科に所属し,2014年から同科教授となった田口功氏とともに同科心臓カテーテル部門を支えている。
 循環器内科,心臓カテーテルを専門に選んだ理由について小松氏は「学生時代に病院を回っていたころ,患者が元気になり笑顔で帰っていく姿を見て,その手助けができればと考え,循環器内科を選んだ。また,研修医時代から夜間に救急で受診する患者に緊急カテーテル治療を行うことに達成感を感じ,以後ずっとカテーテル治療を中心に行っている。石心会狭山病院では,カテーテル治療を埼玉県で最も多く,年間1,000件以上施行している。同院での経験は大変貴重なものとなった」と話す。
 経カテーテル大動脈弁留置術(TAVI)と僧帽弁閉鎖不全症に対する僧帽弁クリップ術に関しては,カテーテルに慣れている循環器内科医の方が外科医より適していると考えており,同科でもなるべく早い時期に開始したいというのが,同氏の当面の目標だという。  プライベートでは4歳と1歳の男の子の父親である同氏は「妻も同科の医師でカテーテル治療に興味を持ち研究を行っている。子供が生まれてから特に趣味はなく,妻が勤務中の休みの日に子供たちと一緒に遊ぶこと,公園で子供たちと疲れるまで走り回ることが唯一の楽しみ」と話している。家庭と仕事の双方で充実した日々を過ごしている同氏の,同領域におけるさらなる活躍が期待される。

出典元:Medical Tribune(2016年3月24日号)