じゅうしょうしんふぜん
重症心不全

2. 重症心不全の治療

・重症心不全の治療は、軽症の方と同様に薬物治療を行い、さらに積極的に非薬物療法を行います。
・薬物療法として、心筋を保護するβ遮断薬、レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系阻害薬に加え、症状に応じて利尿薬、強心薬の投与が行われます。また、心房細動などの不整脈を抑える薬、貧血を改善する薬など、心不全を悪化させる病態に対しても積極的に投薬を行います。また、一部の病気にはステロイドなど免疫抑制剤を用いる場合もあります。
・非薬物療法として、不整脈治療のためのカテーテルアブレーション、ペースメーカー植え込み術、冠動脈治療のためのカテーテルインターベンション、バイパス術、さらに僧帽弁閉鎖不全に対する手術などを行います。
・心臓移植の適応となった方でも、補助人工心臓による心臓負荷軽減、薬物療法強化により心機能が改善する方もおられます。
・生活習慣を改善することは重症心不全でも非常に重要です。睡眠、食事には十分注意が必要です。また、重症心不全であっても運動を続けることにより、症状を改善する場合があります。医師の指示に従って正しく行ってください。