ふせいみゃく
不整脈

3. 危険な不整脈の原因と兆候は?

1)不整脈による心臓突然死の原因と兆候

心臓突然死を引き起こす心室細動や心室頻拍は、心臓のポンプである心室に障害があって機能の低下している方に発生することが多いです。その原因として心筋梗塞が最も多く、本邦では拡張型心筋症、肥大型心筋症などの心筋症も多く認めます。また、心臓の機能が正常であっても、QT延長症候群、Brugada症候群など、心臓の電気の特殊な異常も心室細動や心室頻拍の原因に挙げられています。これらの病気がある方はすでに医療機関に通っていて、定期的に心電図などの検査をうけているでしょうが、もしこれまでになかった動悸、息切れ、失神、めまいなどの症状が発生したらすぐに担当医に相談してください。 詳しく知る(不整脈心電学会のページ)

2)心房細動の原因と兆候 詳しく知る(不整脈心電学会のページ)
心房細動は脳梗塞の発生率を5倍程度高めます。心房細動は女性よりも男性に多く、年をとるにつれ発生頻度が高くなります。
心不全(日循内のページにリンク)や心筋梗塞の患者さん、心臓弁膜の疾患や生まれつきの心疾患のある患者さん、心臓の手術後の患者さんに多く発生し、高血圧、糖尿病といった生活習慣病の方も発生しやすくなります。
心房細動では、ドキドキする、脈がとぶ、息が切れる、胸が苦しい・痛い、めまいなど、症状は様々です。一方、症状がなく健康診断で偶然発見されるようなこともよくあります。
脳梗塞の危険性は上記の症状があってもなくても同じです。また、日頃は正常リズムで時々心房細動になる発作性心房細動でも、常に心房細動である持続性あるいは慢性心房細動の状態と脳梗塞の危険性はほとんど変わりません。
心臓病ですでに医療機関にかかっている場合は、このような症状が生じたら担当医に相談してください。また、心臓病がなくても、高血圧・糖尿病などの生活習慣病をもっている方、70歳以上の方は、毎日脈拍をとる習慣をつけてください。