JCS Newsletter

Vol.4 (2007.1.23)

  • World Circulation News PLUS
  • ガイドライン発刊のご案内
  • CJオンライン投稿システムのご案内
  • 循環器研修ビジュアルシリーズ最新刊のご案内
  • 専門医試験申請書類ダウンロード開始のご案内
  • 地方会案内

循環器病の診断と治療に関するガイドライン(CJ vol.70 Supplement IV)が発刊されます。詳しくは「ガイドライン発刊のご案内」をご覧ください。

JCS Newsletterが、画像などを交えたHTMLメールにリニューアルされました。これからも新鮮な情報をより見やすくお伝えできるよう努めてまいります。

1World Circulation News PLUS(Health Day News 提供)

海外の循環器系ニュースの短報(和訳)をお届けします。(利用規約

薬剤溶出ステントは側副血行路形成を阻害

Health Day News 2007年1月5日

米食品医薬品局(FDA)が薬剤溶出ステントの安全性を評価している中、この種のステントに関する新たな研究結果が「Journal of the American College of Cardiology」1月2日号に報告された。

スイスのベルン大学病院のPascal Meier氏らは、ベアメタルステントまたは薬剤溶出ステントを留置した患者120人を対象に、6カ月後の冠動脈側副血行路機能を比較した。

その結果、ステント内狭窄率や持続期間に両群の差はなかったが、側副血行路の流量指数は、ベアメタルステント群が0.224に対し、薬剤溶出ステント群は0.154。バルーン閉塞中のST上昇に耐えうる血管が形成されていない患者は、ベアステント群で60人中33人、薬剤溶出ステント群では60人中50人であった。

薬剤溶出ステントにはサイトカイン(走化性タンパク質)と成長因子の産生を阻害する作用がありそうだ、と研究者らは推測している。「まだ仮説段階だが、薬剤溶出ステント留置後に遅発性の閉塞が起きて、血管形成が損なわれている可能性がある。そうであれば重大な虚血発作につながる恐れがあり、死亡リスクが高まる」と米カリフォルニア大学アーバイン校のMorton J. Kern氏は添付論説で警告している。

ST上昇型心筋梗塞には迅速な血管形成術が最良

Health Day News 2007年1月3日

ハイリスク徴候のあるST上昇型急性心筋梗塞(AMI)患者は、実績のある医療機関で迅速な経皮的冠動脈介入(形成術)(PCI)を受けるべきである、という報告が「New England Journal of Medicine」1月3日号のクリニカルビネットに掲載された。

米バージニア大学医学部(シャーロッツビル)のEllen C. Keeley氏および、テキサス大学サザンウェスタン病院(ダラス)のL. David Hillis氏は、ST上昇型AMIに関する病理生理学エビデンスと臨床エビデンス、現状の治療ガイドライン等の文献を精査した。

その結果、PCIはST上昇型AMIによる死亡率を有意に減少させていることがわかった。とりわけ、頻脈やラ音、前壁心筋梗塞などの徴候がある患者へのPCIは、医療機関到着後90分以内に行うことが望ましい。著者らはこの種の患者に対し、実績が豊富で熟練した医師のいる病院に移すことを勧めている。「ただし、患者の移送前にフィブリン溶解薬や糖蛋白IIb/IIIa阻害薬を投与するのは勧めない」と著者らは付記している。

食物性硝酸塩に降圧効果

Health Day News 2007年1月3日

ホウレンソウ、ビートの根、レタスなどに含まれる150〜250gの食物性硝酸塩を摂取すると、健常成人で拡張期圧が平均3.7mmHg、動脈圧が平均3.2mmHg低下することが、「New England Journal of Medicine」12月28日号で報告された。

スウェーデンのカロリンスカ研究所(ストックホルム)のEddie Weitzberg氏らは、17人の壮年期の健常ボランティアを対象に、硝酸ナトリウム(0.1mmol/体重/日)またはプラセボを3日間補充摂取させ、血圧変化を測定した。

その結果、収縮期圧と心拍数に両群の有意な差は見られなかったが、硝酸塩摂取群の拡張期圧は平均3.7mmHg、動脈圧は平均3.2mmHgと、ともにプラセボ摂取群より低かった。また、硝酸塩摂取群は、血漿中の硝酸塩および亜硝酸塩の濃度がプラセボ摂取群より高かった。

「無機硝酸塩を短期間補充摂取すると、壮健者に降圧効果がある」と著者らは述べている。

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World Circulation News (WEB)
AHA、ACC、WHO、FDA、CDCの循環器領域関連のニュースヘッドラインを学会ホームページでお届けしています。

2ガイドライン発刊のご案内

循環器病の診断と治療に関するガイドライン(2004-2005年度合同研究班報告)が、下記の内容で発刊されます。
1月25日(木)に会員の皆様に発送いたします。

Circulation Journal vol.70 Supplement IV

Circulation Journal

  • ■循環器診療における放射線被ばくに関するガイドライン
  • ■心臓血管疾患における遺伝学的検査と遺伝カウンセリングに関するガイドライン
  • ■臨床心臓電気生理検査に関するガイドライン
  • ■虚血性心疾患に対するバイパスグラフトと手術術式の選択ガイドライン
  • ■大動脈瘤・大動脈解離診療ガイドライン(2006年改訂版)

なお、会員限定ホームページではガイドラインのバックナンバーを公開しています。 ご利用にはUMIN(大学病院医療情報ネットワーク)が発行し、学会が許可したIDパスワードが必要です。IDパスワードがご不明の場合は学会事務局までご照会ください。

3CJオンライン投稿システムのご案内

Circulation Journal

学会誌「Circulation Journal」では論文投稿の利便性向上のため、オンライン投稿・審査システムの運用を開始しました。
学会ホームページからご利用いただけます。

なおオンライン投稿システムの開始にともない、印刷物などの紙媒体、もしくはCD-ROMやMOなどの電子媒体による論文投稿の受付は終了させていただきました。何卒ご了承ください。

(注)2006年末までに投稿された論文の修正原稿はオンラインでは受付けられません。
従来通り事務局まで送付ください。

4循環器研修ビジュアルシリーズ最新刊のご案内

ご好評いただいております「循環器研修ビジュアルシリーズ」の最新刊が完成いたしました。2月上旬より順次発送いたしますので、ご購入希望の方は学会ホームページの刊行物購入のご案内よりお申込みください。
当シリーズは一巻ご購入につき専門医研修単位が3単位申告できます。視聴後、本体についている申請ハガキに必要事項をご記入の上、50円切手を貼ってご郵送ください。
なお単位の加算はご購入本人に限ります。

DVD/VHS 各巻価格6,300円(税込)※学会員特別価格

VOL.9 メタボリックシンドロームの診断と治療(28分)
原案監修:島本和明(札幌医科大学内科学第二)
VOL.10 カテーテルアブレーションによる不整脈治療の実際(49分)
原案監修:相澤義房(新潟大学医歯学総合研究科循環器学分野)

5専門医試験申請書類ダウンロード開始のご案内

第18回(2007年度)日本循環器学会認定循環器専門医資格認定審査の受験申請書類を、学会ホームページに公開いたしました。受験を予定されている会員は書類をダウンロードしていただきますようお願いします。

なお「受験票・審査料払込用紙・受領確認はがき」の3点については、3月20日以降に学会ホームページ上で別途ご請求いただく必要がありますのでご留意ください。

今年度から書類審査方法が変更されています。再受験者は、受験申請に際して今年度の要項を必ずご確認くださいますようご注意下さい。

6地方会案内

各地区の次回開催予定の地方会をお知らせします。詳細は学会ホームページでご案内しております。

第97回北海道     2007/06/16 札幌市教育文化会館(札幌市)
第143回東北       2007/02/03 仙台国際センター(仙台市)
第203回関東甲信越 2007/02/03 学士会館(千代田区) ※演題受付中
第129回東海       2007/06/23 名古屋国際会議場(名古屋市)
第114回北陸地方会 2007/07/01 金沢医科大学(河北郡内灘町)
第103回近畿地方会 2007/06/09 大阪国際交流センター(大阪市) ※演題受付中
第90回中四国合同  2007/06/08〜09 松山市総合コミュニティーセンター(松山市)
第102回九州地方会 2007/06/23 JA・AZMホール(宮崎市)

JCS Newsletterのバックナンバーをこちらのページでご覧いただけます。

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発行:(社)日本循環器学会 http://www.j-circ.or.jp/

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