はいこうけつあつしょう
肺高血圧症

3. どんな治療法がある?

現在、肺高血圧症としての治療法が開発されているのは、肺動脈性のものと慢性血栓塞栓性のものだけです。そのほかのものに関しては、おおもとの病気の治療しかありません。

肺動脈性肺高血圧症の治療

いろいろな治療薬が開発されています。多くは飲み薬ですが、効果は限られています。点滴で使用する強力な薬剤もありますが、 24時間携帯型のポンプを使用しての治療が必要となります。
治療に使われる薬には次のものがあります。それぞれの薬について、より詳しく知りたい場合、各メーカーのページをご覧ください。
(以下、各薬品のメーカーは50音順で掲載しております。)

・エポプロステノール
   - アクテリオンファーマシューティカルズジャパン株式会社
   - グラクソ・スミスクライン株式会社
   - テバ製薬株式会社

・アンブリセンタン
   - グラクソ・スミスクライン株式会社

・ボセンタン
   - アクテリオンファーマシューティカルズジャパン株式会社

・タダラフィル
   ‐ 日本新薬株式会社

・ベラプロストナトリウム
   ‐ アステラス製薬株式会社

・リオシグアト
   ‐ バイエル薬品株式会社

薬による治療によっても病状がよくならない場合には、肺移植の対象となります。
肺移植についてより詳しく知りたければここをクリック(公益社団法人日本臓器移植ネットワークのページに移動します。)

慢性血栓塞栓性肺高血圧症の治療

再発と悪化の予防のため、血液をサラサラにする薬(抗凝固薬)を使用しますが、これのみでは病状の改善は期待できません。このタイプの肺高血圧症は、肺動脈血栓内膜摘除術という外科手術で、肺動脈の中の血栓を取り除いてしまうことで治療できます。しかしこの手術は熟練を要する難しい手術であり、またすべての患者さんが手術の対象になるわけではありません。
手術を受けられない患者さんについては、肺動脈を内側から風船で広げる治療(バルーン肺動脈形成術)や、肺動脈性と同じような治療薬を用いて治療されます。

以上の治療によっても病状がよくならない場合には、肺移植の対象となることがあります。
肺移植についてより詳しく知りたければここをクリック(公益社団法人日本臓器移植ネットワークのページに移動します。)