JCS Newsletter

 

Vol.94 (2010.6.22)

  • Circulation Journal 2009年 Impact Factor 発表

  • 定款・定款施行細則 変更案へのパブリック・コメント募集

  • World Circulation News PLUS


Circulation Journal 2009年 Impact Factor が発表されました。

 

JCS2011


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  Circulation Journal 2009年 Impact Factor 発表


2009年のImpact Factorは、2.692でした。昨年の2.387より更に上昇しました。


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  定款・定款施行細則 変更案へのパブリック・コメント募集


日本循環器学会は、公益社団法人への移行を目指して準備を進めています。その一環として、定款および定款施行細則の変更が必要となりますが、この度全文案が作成されましたので、ホームページ上で公開しております。

会員の皆様からご意見を頂戴できましたら幸いです。

→定款変更案はこちら

→定款施行細則案はこちら


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 World Circulation News PLUS(Health Day News 提供)


海外の循環器系ニュースの短報(和訳)をお届けします。(利用規約

若年期の健康維持および身体活動が後年での高血圧発症リスク低下に関連

HealthDay News 6月2日

若年期の身体的健康維持および身体活動は、それぞれ独立した因子として、最終的に高血圧発症リスクの低下に関連するとの研究論文が、「Hypertension」オンライン版6月1日号に掲載された。

米ノースウェスタン大学(シカゴ)のMercedes R. Carnethon氏らは、「若年成人の冠動脈リスク発現(Coronary Artery Risk Development in Young Adults)縦断研究」の被験者4,618人から得たデータをまとめた。本研究は1985/1986年に開始し、被験者は当時18-30歳であった。トレッドミル試験結果および被験者報告による身体活動を用い、身体的健康維持、身体活動、高血圧(収縮期血圧≧140 mmHgまたは拡張期血圧≧90 mmHgもしくは降圧薬の使用)の20年間発症率の独立した関連を分析した。

全体的な高血圧発症率は、1000人-年あたり13.8%であった。多数のリスクファクター(年齢、性別、人種、高比重リポ蛋白コレステロール、食物繊維、食事性ナトリウム、空腹時血糖、肥満度指数、収縮期血圧、ベースラインの喫煙、アルコール摂取等)に関して調整した結果、ベースラインの健康維持および身体活動は、いずれも高血圧と逆の関連を示した(ハザード比はそれぞれ0.63および0.86)。健康維持と高血圧の関連は、身体活動レベルにかかわらず同程度であったが、身体活動と高血圧の関連は、健康維持カテゴリーが上位の被験者において最大となった(ハザード比0.80)。

著者らは「高血圧症例のうち、健康維持カテゴリーを高く(すなわち予防分画に)することで予防可能な症例の割合は34%と推測され、人種および性別によって異なった。健康維持および身体活動は、それぞれ高血圧発症と関連している。高血圧発症のかなりの割合は、不十分な健康維持によって説明可能であろう」と述べている。

Abstract    Full Text (subscription or payment may be required)   

歯磨き頻度の少なさが心疾患に関連

HealthDay News 5月28日

口腔衛生不良に関連して心血管疾患リスクが増大するとともに、C反応性蛋白(CRP)濃度およびフィブリノゲン濃度が高くなるとの研究論文が、「BMJ」オンライン版5月27日号に掲載された。

英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのCesar de Oliveira氏らは、Scottish Health Surveyの男女被験者11,869人(平均年齢50歳)から得たデータを分析した。被験者は、歯科医受診頻度および歯磨き頻度を報告した。

その結果、平均8.1年間の追跡調査期間に、歯磨きをしないか歯磨きが稀な被験者では、1日2回歯磨きをする被験者と比較して心血管疾患イベントのリスクが増大した(ハザード比1.7)。歯磨き頻度が低い被験者では、炎症マーカーであるCRPおよびフィブリノゲンの濃度も高かった。

著者らは「本研究結果は、口腔衛生と心血管疾患リスクの関連を示唆するものであり、これを確認および強固なものとした。当該集団では口腔感染率が高いので、医師は炎症負荷増大の原因が口腔にある可能性に注意すべきである。さらに、全身疾患との関連にかかわらず、患者に対する口腔衛生の改善指導は、口腔の健康状態にとって有益である」と結論している。

Abstract    Full Text   

血流予備量比ガイド下のPCIは2年後にも有効

HealthDay News 5月27日

経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を血流予備量比(FFR)ガイド下で多枝冠動脈疾患(CAD)患者に用いると、2年後の死亡率および心筋梗塞が標準的血管造影ガイド下PCIと比較して有意に減少するとの研究論文が、「Journal of the American College of Cardiology」オンライン版5月26日号に掲載された。

オランダ、カテリナCatharina病院(アイントホーフェン)のNico H.J. Pijls氏らは、(FAME研究において)多枝CAD患者1,005人を無作為化し、薬剤溶出ステント(DES)を用いたPCIを血管造影単独ガイド下で実施する群またはFFR測定ガイド下で実施する群に割り付けた。ルーチンFFRおよび血管造影を併用すると、1年間追跡調査後のPCIアウトカムが改善することは、既に知られていた。

本研究の結果、FFRガイド群では、血管造影ガイド群と比較して2年間の死亡率または心筋梗塞発症率が低かった(8.4% vs. 12.9%、p=0.02)。また、FFRガイド群では、血管造影ガイド群と比較してPCIまたは冠動脈バイパス術の施行率も低かった(10.6% vs. 12.7%、p=0.30)。さらに、死亡、非致命的心筋梗塞、血行再建術を併せた割合は、FFRガイド群では17.9%であったのに対し、血管造影ガイド群では22.4%であった(p=0.08)。

著者らは「FAME研究の結果から、多枝CAD患者に対する血管造影単独ガイド下の標準的PCIと比較して、ルーチンFFR測定ガイド下のPCIはアウトカムが良好であり、2年後の追跡調査時にも効果が持続していた」と述べている。

著者2人はセント・ジュード・メディカル社との財務関係を公開しており、著者1人はバイオセンサーズ社およびボストン・サイエンティフィク社との財務関係を公開している。

Abstract    Full Text (subscription or payment may be required)   

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