
2025年5月12日(月): 【国民の皆様向けメッセージ掲載】
BPA指導施設・実施施設、ならびに実施医・指導医について
バルーン肺動脈形成術(BPA)は、肺動脈内膜摘除術(PEA)の適応外の
慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)に対する画期的な治療法として開発され、
2014年にはその適応と実施法に関するステートメントが日本循環器学会より公表されました。
ステートメントで提唱された、BPA手技の専門性を高め安全で確実な治療を提供するために、
2015年に日本胸部外科学会、日本呼吸器学会、日本心血管インターベンション治療学会、日本循環器学会の4学会合同で
BPA指導施設基準と実施医・指導医に関する基準を作成し、BPA治療の発展に努めてまいりました。
BPAの有効性、安全性ともにエビデンスが蓄積され、海外でも広く行われる治療法となってきております。
このたび、BPAを含めたCTEPH治療をさらに発展させ、世界をリードできる治療体制・研究体制を構築することを目的に、
BPA指導施設・実施施設の施設基準、ならびに指導医・実施医の認定基準の改訂を行いました。
この改訂は、CTEPHが急性疾患ではないこと、年間の発症数が全国で300症例程度にとどまる希少疾患であることを考慮し、
肺高血圧の専門施設で習熟した術者が施行することにより、CTEPH患者さんにより安全で確実な治療法を提供することを
第一義に考えて作成しております。
2024年10月
一般社団法人日本循環器学会
学術委員会委員長
BPAワーキンググループ委員長