
2025年5月12日(月): 【国民の皆様向けメッセージ掲載】
日本専門医機構認定専門医制度(以下、新制度)での循環器内科領域研修他について
1.循環器内科専門医資格認定審査について
- Q.医籍登録はかなり前だが、受験できますか?
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はい。2015 年以前医師免許取得の場合は、旧制度(本会認定)・循環器専門医の受験をご案内しておりますが、2016年以降医師免許取得者と同じく、循環器J-OSLERを使用した所定の研修を修了し、基本領域資格として新制度(日本専門医機構認定)内科専門医資格の認定を受けられれば、受験をご検討いただけます。
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- Q.内科学会認定内科医は新制度(日本専門医機構認定)・循環器内科専門医資格の基本領域資格になりますか?
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なりません。新制度・循環器内科専門医の基本領域資格は新制度の内科専門医です。旧制度(本会認定)・循環器専門医の基本領域資格は、各学会認定の内科学会認定内科医・総合内科専門医、外科専門医、外科学会認定登録医、小児科専門医です。なお、旧制度・循環器専門医においては 2015 年度以前医師免許取得者は、新制度の外科専門医/小児科専門医の資格も基本領域資格の対象として認められます。新制度においても、旧制度と変わらず外科・小児科を基本領域資格として働き掛けを続ける意向であり、認められた際には公示致します。旧制度・循環器専門医の日本専門医機構認定循環器内科専門医への移行においては、旧制度での基本領域資格が当面認められるよう働きかけを続ける予定です。
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- Q.新制度・内科専門医、外科専門医、小児科専門医資格で、旧制度(本会認定)循環器専門医の認定審査を受けられますか?
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旧制度(本会認定)循環器専門医の基本領域資格は、各学会認定の内科学会認定内科医・総合内科専門医、外科専門医、外科学会認定登録医、小児科専門医です。2015 年度以前医師免許取得者は、新制度の外科専門医/小児科専門医の資格も基本領域資格の対象として認められます。
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2.循環器内科専門医研修について(修了要件、循環器 J-OSLER 等)
- Q.循環器内科専門医研修はいつから開始できますか。
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内科専門研修2年目以降に開始できます。内科専門研修中に開始される場合は「連動研修」、内科専門研修修了後に開始される場合は「通常研修」に該当しますが、循環器内科専門医研修においては現時点で異なる扱いはありません。なお、循環器内科専門医研修開始には開始申請として、必ず、循環器 J-OSLER のユーザー登録申請が必要です。研修開始時は、各年度申請期間内(毎年度 3 月~8 月)に必ずご申請ください。
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- Q.循環器内科専門医研修の主な修了要件は何ですか?
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次の症例、病歴要約、技術・技能の経験について、循環器 J-OSLER を通し、指導医の承認を得る必要があります。
症例経験:36 症例以上
(内訳:心不全 4 例、ショック 1 例、不整脈・心臓突然死7例、血圧異常 3 例、虚血性心疾患6 例、弁膜疾患 3 例、心筋疾患 3 例、感染性心内膜炎・リウマチ熱1例、肺血管疾患 1 例、先天性心血管疾患 1 例、全身疾患に伴う心血管異常 2 例、大動脈疾患・脳血管障害・末梢動脈疾患2例、静脈・リンパ管疾患 1 例、心臓神経症・神経循環無力症・失神1例)
病歴要約:10 症例以上(登録した症例から主病名に重複がないようバランスよく選択してください)
内 3 例は手術または剖検症例
技術・技能経験:393 例以上(循環器 J-OSLER のモニタリング画面で、各項目の()内に修了のために登録する必要がある数が記載してあります。各項目の色は登録数によって変化します。最終的には小項目も含めすべての赤色の項目が緑色になるように研修を進めて下さい)
年次ごとの症例経験目標数は、1 年目 12 症例以上、2 年目 12 症例以上、3 年目 12 症例以上です。技術・技能の経験目標は、各年次 131 例以上です。循環器内科専門医研修は連動研修・通常研修共に原則3年間です。
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- Q.技術・技能『3.薬物治療 j.血栓溶解薬(B)』経験(2 例)の経験が極めて困難な状況です。
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技術・技能『3.薬物治療 j.血栓溶解薬(B)』経験(2 例)に限り、研修カリキュラム改定まで、次の通り時限的措置が適用されます。
1)技術・技能『3.薬物治療 j.血栓溶解薬(B)』は研修修了要件となっているが必須としない。
2)経験できなかった場合、循環器内科専門医研修修了判定記録書の作成において所定の欄に、「この項目に関して経験できなかった」旨を記載頂く。
3)専門医研修管理委員長におかれましては、循環器内科専門医研修修了判定記録書をご確認頂く際、上記1)2)の記載を踏まえてご確認頂く。
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- Q.外来症例は経験症例に登録できますか。登録できる場合、上限はありますか?
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外来症例は合計 5 例まで認められます。但し、血圧異常、先天性心疾患、失神に限ります。なお、病歴要約は入院症例に限ります。
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- Q.研修開始日以前の経験症例でも、循環器内科専門医研修の経験症例として認められますか?
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過去(研修開始日以前)の経験は、内科専門研修開始以降、循環器内科専門医研修開始の最大 2 年前まで遡って経験した症例を研修対象とすることが認められます。いずれの場合においても下記が条件です。
1)循環器内科専門医研修と同レベルで、同カリキュラムに準じた研修内容と認められること
2)循環器内科専門医研修指導医の下で経験し、循環器 J-OSLER に登録・指導を受けること
3)認められる研修対象は、各修了要件の半数までとする
内科専門研修との連動研修の場合
・循環器内科専門医研修開始時点に関わらず、内科専門研修開始以降、かつ、循環器内科専門医研修開始の 2 年前以降の経験を循環器内科専門医研修対象と認める。
内科専門研修修了後に循環器内科専門医研修を開始した場合(通常研修)
・最大 2 年間遡って、経験した研修を循環器内科専門医研修対象とすることを認める。
技術・技能も同様にお考え下さい。なお、内科専門研修 2 年目以降に認められる研修開始日からの研修期間(原則3年間)に変更はありません。
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- Q.所定の条件を満たした研修開始日以前の経験症例はどの様に登録しますか?
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循環器 J-OSLER 症例登録の経験時期で「内科専門研修」を選択してください。その際、「この症例の指導医(症例指導医)」「内科専門研修の指導医」は、循環器内科専門医研修の指導医を選択してください。なお、担当指導医と同じ指導医を選択する必要がありますので、登録時点の担当指導医と異なる場合は、一時的に担当指導医変更を行ってください。
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- Q.研修期間 3 年間は研修/研修関連施設に所属している必要がありますか。
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はい。派遣、就業義務以外での研修/研修関連施設以外への異動は休止・中断扱いとなります。休止・中断についてはこちらでご確認ください。
循環器内科専門医研修は連動研修・通常研修共に原則3年間です。
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- Q.研修施設/研修関連施設での勤務形態は「非常勤」でも研修期間となりますか。
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非常勤で研修施設にご所属の場合のご研修の取り扱いは次の通り定められております。
非常勤勤務では、所属している研修(関連)施設に週 31 時間以上勤務し,入院患者も担当していることを前提に,通常の研修期間(フルタイム)とする。
短時間の非常勤勤務期間などがある場合、按分計算を行なうことによって、研修実績に加算される。
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- Q.研修施設/研修関連施設で他科に所属・ローテーションしていた期間も研修期間となりますか。
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指定施設で循環器内科専門医研修指導医の下研修されている場合は研修期間となります。
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- Q.就業義務及び、派遣により研修/研修関連施設以外の施設に所属する間の経験は研修対象として認められますか?
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循環器内科専門医研修指導医からオンラインで指導を受けられ、指導医が循環器内科専門医研修と承認するものは研修対象と認められます。但し、累計1年間が上限です。
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- Q.同時に受け持ちをしたほかの専攻医と同じ症例を自身の経験症例としてよいですか?
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複数人でも結構ですが、ご自身が主治医として担当された症例に限ります。
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- Q.症例登録、病歴要約に他科が主科で自分が併診(主治医は別医師、担当医に自分の名前あり)の症例は自身の経験症例としてよいですか?
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ご自身が主治医として担当された症例に限ります。
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- Q.基本領域研修で提出した症例を提出してもよいですか?
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連動研修中のご経験について、研修内容が循環器内科専門医研修の水準であれば、循環器内科専門医研修経験として提出可能です。指導医の先生とご相談ください。
循環器内科専門医研修開始日以前の経験症例の取り扱いについてはこちら
なお、循環器 J-OSLER の登録時、連動研修中のご経験は「循環器専門研修」、研修開始日以前のご経験は「内科専門研修」を選択してください。
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- Q.病歴要約の内 3 症例は手術または剖検症例ということですが、手術には TAVI のような経カテーテル手術も含まれますか。
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手術症例に関しては、原則開胸・開腹を伴うものに限ります。従って、通常の経カテーテル手術は不可です。但し TAVI においては、経心尖アプローチは手術症例として認められます。
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- Q.技術・技能は入院症例での経験のみ研修対象となりますか。
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ご経験は入院症例・外来症例を問いません。
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- Q.技術・技能は、主治医で担当した症例での経験のみ研修対象となりますか。
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必ずしも主治医である必要はありません。循環器内科専門医研修カリキュラムの達成目標によりご判断ください。
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- Q.技能・技術で、同時に受け持ちをした他の専攻医と同じ症例を自身の経験としてよいですか?
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循環器内科専門医研修カリキュラムの達成目標によりご判断ください。
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- Q.技術・技能で、例えば経胸壁心エコーなどは、自身がベッドサイドで行った症例か、心エコーを自分でオーダーして技師があてたエコーの所見がある症例か、どちらを登録できますか?
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循環器内科専門医研修カリキュラムの達成目標によりご判断ください。
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- Q.症例登録の技術・技能は計 393 症例の登録が必要かと思います。経験した内容の記載欄で、記載すべき必須事項はありますか。冠動脈造影であれば、症例の内容、検査適応、検査結果、診断等の内容まで必要ですか。治療では、「利尿薬」「強心薬」などの症例を登録する場合、症例に関する内容、利尿薬や強心薬の一般名、治療の経過、等の内容が必要ですか。それとも、症例を経験したことを指導医が承認すれば内容に関しては問わない、という形式でしょうか?
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循環器内科専門医研修カリキュラムに沿ってご研修、評価をして頂きます。
指導医の先生の評価で研修を担保頂いております。
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- Q.1 症例で技術・技能を複数回行うがそれぞれ経験として数えられますか?
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異なる技術・技能であればそれぞれ経験された技術・技能として数えられます。同じ技術・技能で複数回行った場合はいずれか 1 回の研修経験としてください。
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- Q.経験した症例として提出した症例で、技術・技能の経験もしましたが、経験した技術・技能としても提出できますか?
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提出可能です。
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- Q.循環器 J-OSLER のユーザー登録申請期間は決まっていますか。研修開始日はいつになりますか。
また、申請後すぐに承認されますか?
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ユーザー登録申請期間は毎年度 3 月~8月を予定しています。例えば、2023 年 4 月循環器内科専門医研修開始の場合、2023 年 3 月~8 月がユーザー登録申請期間です。受付の詳細については、本会 HP 等で公示致します。
なお、承認決裁は日本循環器学会が逐次行っており、お日にちを頂戴することもございますが予めご了承くださいませ。
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- Q.担当指導医登録申請の承認がおりません。
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申請した専攻医の所属施設の「循環器内科専門医代表者(専門医研修管理委員長)」に承認権限がありますので、承認をご依頼ください。
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- Q.症例登録で、指導医が検索できません。
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ご所属施設を異動されている可能性があります。検索条件の所属施設を変更したり、氏名のみの条件で再度お試しください。なお、指導医は認定更新歴がある循環器専門医であることが条件です。
各施設の指導医ユーザーを追加する場合は、循環器内科専門医代表者(専門医研修管理委員長)の先生からご連絡頂く事で情報の追加・更新を行っております。追加する指導医情報(氏名、会員番号、メールアドレス)を日本循環器学会事務局へお送りください。
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- Q.所属している研修関連施設には、現在指導医がいません。
研修の指導・評価をする指導医はどう選択したらよいですか?
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オンラインで指導を受けられる循環器内科専門医研修指導医を選択してください。
指導医が循環器内科専門医研修として承認するものは研修対象と認められます。
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- Q.新たに指導医を追加するのに申請は必要ですか。
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追加を希望される施設の循環器内科専門医代表者(専門医研修管理委員長)を通じて、追加する指導医情報(氏名、会員番号、メールアドレス)を明記頂き、日本循環器学会事務局(senmoni@j-circ.or.jp)へご連絡ください。
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- Q.症例内容の評価手続き依頼メールを受けましたが、評価症例はどのように参照できますか?
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循環器 J-OSLER にログイン頂きますと、申請に対する処理状況をご確認頂けます。
◇循環器 J-OSLER ログイン URL:https://web.j-osler-jcs.jp/josler/cm0101/login.xhtml
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- Q.受け持ち患者が転院しました。循環器J-OSLERへの症例登録で患者の施設名は、受持ちしていた施設と現在入院している施設のどちらを登録しますか?
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受け持ちしていた施設を登録してください。
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- Q.症例登録で、「この症例の指導医(症例指導医)-所属施設名」は症例経験時と現在のどちらを登録しますか?
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症例経験時の指導医所属施設を登録してください。
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- Q.症例のカルテ記載や退院サマリの提出は必要ですか?
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具体的な研修修了及び、循環器内科専門医資格認定審査要綱はこちらをご確認ください。
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3.その他
- Q.循環器内科専門医資格認定審査に合格し、認定を受けた後、次回認定更新要件は何ですか。
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現在、認定更新基準の承認を日本専門医機構から得るべく、日本内科学会を通じて提出しており、回答待ちの状況です。認定更新要件に関する決定がありましたら、HP 等で公開して参ります。それまでは、学会認定循環器専門医制度の認定更新規定に沿ってご対応ください。
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- Q.旧制度(本会認定)・循環器専門医は、新制度(日本専門医機構認定)・循環器内科専門医へ移行できますか。
移行できる場合、いつできますか。
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現時点では、日本専門医機構からの指針が示されておらず決定しておりません。
円滑に移行できるよう請願・調整を行っております。
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- Q.旧制度(本会認定)・循環器専門医から新制度(日本専門医機構認定)・循環器内科専門医へ移行する際に、日本内科学会認定内科医は基本領域に認められますか。
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日本内科学会より日本専門医機構に働き掛けを行っております。これに関する決定がありましたら、HP 等で公開して参ります。
日本内科学会からの情報にもご注目ください。
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